ソマリに多い病気やケガは?
毛の長いアビシニアンとも呼ばれるソマリの魅力は、ふさふさとしたシルクのような体毛にあります。
体よりも長い毛で覆われているしっぽは、特に愛らしく「小さなキツネ」とも呼ばれています。
愛情深く、人懐っこくペットとして大変人気のソマリですが、どのような病気に罹りやすいのでしょうか。
ソマリは、聡明で表情豊かな猫で、甘えん坊な子が多い傾向にあります。
人と一緒に過ごすことが大好きな一方、人見知りでにぎやかなところは苦手な面もあり、警戒心が強い性格です。
比較的繊細な猫なので、他の猫や動物との飼育にはあまり適しておらず、静かな環境で過ごすことを好みます。
大人しい猫ですから、大きな声で鳴くことはあまりありませんが、とても綺麗な声をしているのもソマリの特徴です。
また、非常にアクティブで、人の肩にジャンプで飛び乗ることもあります。
飼い主と深い愛情で繋がりたがる人懐っこさが、ソマリの魅力です。
身体的特徴
ソマリは筋肉質で、スリムな体形をしており、バレエキャットとも呼ばれています。
長い被毛が密集し、まるで絹のような手触りの美しい猫です。
目は美しいアーモンド型をしており、その色は深い緑色から銅色まで、さまざまな色となっています。
耳が大きく、表情豊かな点もソマリの特徴です。
また、ティックドタビーという1本の毛に複数の色味が含まれ、濃淡がある毛色は、ソマリの大きな特徴といえるでしょう。
レッド、ブルー、フォーン、ルディなどの色を持ち、複雑な色合いがソマリの魅力の一つとなっています。
遺伝性疾患
ソマリは遺伝性疾患として「ピルビン酸キナーゼ欠損症」を発症しやすい傾向にあります。
ピルピン酸キナーゼ欠損症とは、赤血球上にあるピルピン酸キナーゼと呼ばれる酵素が欠損し、十分なエネルギーを生産できなくなり、赤血球の寿命が縮んで貧血になる病気です。
貧血が確認された場合、疾患遺伝子を検査することにより、診断できます。
遺伝性疾患なので、予防は難しく、完治が期待できる治療法も確立されていませんが、対症療法で症状改善を目指すことが可能です。
ソマリは大変好奇心旺盛で、自分の近くにあるものすべてに興味があるタイプの猫です。
持ち前のジャンプ力を発揮して棚や冷蔵庫の上などに上り、探検するのが大好きなので、思わぬケガに繋がらないよう、飼い主は環境を整えることが必要です。
人間が想像できない場所にも登ろうとするので、ケガをしないように家具の配置などには気を配りましょう。
また、人と遊ぶことが大好きで、甘えん坊な性格の持ち主ですから、寂しい思いをさせるとストレスに感じることもあります。
おもちゃなどを使い、日常的にコミュニケーションを図るようにしましょう。
人と一緒に遊ぶことが大好きなソマリの心を満たしてあげることが、心身ともに健やかな生活へと導くことに繋がります。
飼育時に気をつける事
美しい毛並みが魅力のソマリですが、被毛が長い猫ならではの悩みもあります。
ソマリは「毛球症(もうきゅうしょう)」になりやすい傾向があります。
毛球症とは、グルーミング時に飲み込んでしまった毛が、胃や腸でさまざまな症状を起こしてしまう病気です。
ほとんどの場合、飲みこんでしまった毛は毛球にはならず、便として排泄されます。
万が一、毛球が出来ても、定期的に毛球を吐きだして体外に排泄しようとしますが、長毛種の場合は胃の限界量を超え、腸で詰まりをおこした場合に毛球症を発症する傾向にあります。
猫はきれい好きですので丁寧にグルーミングしますが、それが毛球症の原因となるのです。
毛球症予防のためにも、週に一度はブラッシングをしてあげましょう。
生活面の注意点
ソマリは大変アクティブで、ジャンプするのが大好きな猫です。
飼い主に飛びつき、高いところに上りたがる傾向にあるので、滑りやすい敷物は避けるようにしましょう。
飛び降りた先に滑りやすいラグが敷かれていて、思わぬケガにつながるようなケースもあります。
また、思いがけないところに入り込むこみ、隙間や物陰に隠れてしまうこともある、いたずらっ子のような面もあります。
ソマリが安心して動きまわることができる環境を整えてあげることが大切です。
ソマリは、比較的丈夫で、健康な傾向にありますが、それでも罹りやすい病気があります。
日ごろから注意深く、病気のリスクをあらかじめ把握しておくことで、早期発見が可能です。
いざという病気の際に、どのくらいの治療費が必要かも知っておきましょう。
病名 | 症状 | 治療内容と費用 |
---|---|---|
進行性網膜委縮 | ・視力が低下 ・暗い場所を怖がる ・壁や物にぶつかる ※最終的には失明の可能性がある病気です。 |
・ビタミン剤 1錠100円~ ・抗酸化剤 1錠100円~ ※根本的な治療はなく、外科手術もない。 |
慢性腎臓病 | ・薄い色の尿 ・脱水症状 ・便は硬い |
・点滴治療 5000~12000円 |
ソマリは比較的健康で、飼いやすい猫種ですが、それでも年代別に発症しやすい病気があります。
罹りやすい病気をあらかじめ知っておくことで、注意深く猫の様子を見守り、早期発見することが可能です。
必要以上に神経質になることはありませんが、愛情を持って日々接していれば、異変を見逃すことはないでしょう。
「健康状態をチェックしなくては!」と猫を見るのではなく、日ごろのふれあいの中で異変に気付けるような関係性を構築することが、理想です。
子猫期(0~1歳)
子猫期に比較的罹りやすい病気として「皮膚炎」があげられます。
細菌やカビが原因となる皮膚糸状菌症や、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー性皮膚炎、心因性皮膚炎など、さまざまな皮膚炎があり、種類によって治療方法も異なります。
早期発見には、日ごろから猫との触れ合いを大切に、ちょっとした異変も見落とさないことが鍵です。
最低でも週に1度はブラッシングの時間を設けて、肌の状態をチェックする、体に丁寧に触り、異変がないかを確認するようにしましょう。
ソマリは人と関わりを持つことが大好きですから、ソマリにとってもブラッシングは気持ちが良い上に飼い主の愛情を感じられる至福の時間となります。
成猫期(1~7歳)
成猫期に罹りやすい病気として「尿路結石」あげられます。
腎臓や尿管、膀胱、尿道に欠席ができる病気が、膀胱炎や尿道閉塞の原因となることもあるため、早期に治療することが必要です。
頻繁にトイレに行くものの排尿がない、排尿時に痛そうに鳴く、尿に血が混じるなどの症状が見られます。
高齢猫期(7歳以上)
高齢猫期に発症しやすい病気に「糖尿病」があります。
インスリン抵抗性や、インスリン欠乏が原因とされ、本来であればエネルギー源として糖を必要とする細胞や組織に糖が供給されない状態になり、糖をエネルギーとして十分利用できなくなる病気です。
糖尿病になると、多尿や体重減少、摂食量減少などが見られます。
トイレに頻繁に行くようになったら、注意深く尿の観察をし、小さな異変を見逃さないようにしましょう。
愛する猫ちゃんがケガや病気をした時には、出来る限りの治療をしてあげたい――そう思うのは、飼い主なら当たり前のことだと思います。
ですが、人間とは違い、保険制度がないペットの場合、大きなケガや病気の治療費は「全額自己負担」です。
そんな時に、ペット保険に加入しておけば、思う存分治療をしてあげることができます。
保険選びのポイント
では、ペット保険を選ぶときには、どのような点を重視すればよいのでしょうか。
人間の保険と同様に、ペット保険にもさまざまな種類がありますから、自分の猫の年齢や健康状態、いざという時どこまでカバーすべきかなどを吟味し、比較して選びましょう。
比較する項目としては、以下のような点にぜひ注目してみてください。
また、限度額や回数制限などの有無も、保険選びの重要なポイントですから、ぜひチェックしましょう。
無理なく継続して加入できることが、保険選びの重要なポイントとなります。
若いうちに加入しておくことで、保険料を抑えるメリットもありますから、よく検討しましょう。
また、更新のタイミングでどのくらい保険料が上がるのか、更新は一生涯可能なのかも大切なポイントです。
保険料
無理なく継続して加入できることが、保険選びの重要なポイントとなります。
若いうちに加入しておくことで、保険料を抑えるメリットもありますから、よく検討しましょう。
また、更新のタイミングでどのくらい保険料が上がるのか、更新は一生涯可能なのかも大切なポイントです。
入院・通院・手術補償
急なケガや病気により、入院・通院・手術を受けることになった時、補償を受けることができます。
手術をする場合、入院も必要となり、出費は「全額自己負担」となりますから、こちらの補償は飼い主にとって経済的負担を軽減する大きな助けとなるでしょう。
電話での健康相談
ペットに異常があった時、保険によっては電話でのペットの健康相談を受けつけているところもあります。
急な病気やケガで、夜間や休日などどうすべきか判断に迷った時、心強い存在です。