ヨークシャーテリアは体高約23㎝、体重3㎏以下のチワワに次ぐ超小型犬です。
「動く宝石」と呼ばれることもあるほどの艶のある美しい被毛が特徴で、ペットとしてとても人気の高い犬種です。
被毛は一生のうちに7回変化するといわれており、様々なバリエーションが楽しめます。
名前の通り、出身地はイギリス、ヨークシャ地方の工業地帯。
ネズミを退治するために作り出された犬種ですが、最初はかなりの大型犬でした。
遺伝的な要因が原因ではないかと言われている目の病気です。
網膜は目から受け取った光を受け取り、脳に渡す大切な役割があります。
この網膜がだんだん薄くなり、視力が奪われていく病気が進行性網膜萎縮症(PRA)です。
最初は暗い場所での視力が落ち、だんだんと明るい場所でも目が見えなくなり、最後は失明してしまいます。
初期の段階では暗い場所でこそものにぶつかったりしているものの、昼間のうちは普通に活動しているので飼い主が発病に気が付きにくくなります。
地面をしきりに嗅ぎながら移動していたり、暗い場所で不安そうにしていたらこの病気を疑ってください。
治療方法が確立していない病気ですが、犬の場合失明しても嗅覚や聴覚で慣れた場所での生活には問題がない場合もあります。
治療方法だけでなく、普段の生活環境の整備なども動物病院で相談してみましょう。
腸で吸収されたアンモニアは、通常肝臓に送られて無毒化され、尿になって排出されます。
腸と肝臓をつないでいるのが門脈と呼ばれる血管です。
この門脈に肝臓を迂回する異常な血管(シャント)ができてしまうのが門脈体循環シャントです。
アンモニアが無毒化されないため体に毒がのこり、様々な神経症状が現れます。
また肝臓自体も血液から栄養を得ることができないため肝機能障害を起こします。
初期症状は食欲不振や下痢などの軽いものですが、症状が悪化すると旋回運動、けいれん発作、昏睡にいたることもあります。
犬の場合先天的にこの病気にかかっていることが多く、1歳未満での発症が目立ちます。
ヨークシャーテリアは先天性門脈体循環シャントにかかりやすい犬種なので、早目にかかりつけの動物病院を見つけ、早期発見・早期治療につなげましょう。
まずは、ヨークシャーテリアを飼育するときの基本的な注意点についてみていきましょう。
ヨークシャーテリアはとても甘えん坊な性格をしています。
飼い主に体をすりよせ、抱っこしてもらいたがったり、膝の上にはい上がったりする姿は犬好きにはたまらないでしょう。
しかしその分寂しがり屋でもあるので、一人ぼっちの時間が長く続くとかなりのストレスを感じてしまうこともあります。
家族に対しては非常に甘えますが、知らない人や犬に対しては警戒心を抱いて余り打ち解けようとはしません。
そのため、留守中誰かに預けるということもまたストレスになってしまう可能性があります。
できるだけそばにいて、愛情を注ぐようにしてあげてください。
艶やかな被毛が特徴のヨークシャーテリアですが、この美しさを家庭で保つにはなかなか手間がかかります。
被毛のブラッシングは毎日必要ですし、シャンプーやトリートメントでのお手入れ、被毛に良い食事の管理なども大事です。
プロによるトリミングは月に1回を目安にしてください。
また被毛が伸びて足の肉球を覆うと滑ってしまい、膝蓋骨脱臼等の原因になります。
肉球がストッパーになるよう、足の裏の毛の手入れは確実に行いましょう。
ヨークシャーテリアのような小型な犬種は、室内での運動でも量としては十分に事足ります。
しかし散歩はストレス発散になりますし、社会性を身に着けさせるためにも重要です。
ヨークシャーテリアは体の割に負けん気が強く、大型犬にも立ち向かうほど勇敢です。
しかしこれはともすれば吠え癖に繋がってしまう危うい気質でもあります。
吠え癖は経験が足りず、過度な警戒心を持ってしまうことが原因の1つ。
散歩をしていろいろな環境に触れさせることで、経験を積ませ、社会性を育てていきましょう。
ヨークシャーテリアがかかりやすい病気の症状と治療費用をまとめました。
いざというときを考えて、医療費の準備をしておきましょう。
かかりやすい病気 | 主な症状 | 治療費用 |
---|---|---|
膝蓋骨脱臼 | (初期は無症状)
・足を引きずる ・歩行困難 ・X脚 ・O脚 |
・外科手術
約16万~40万程度 |
流涙症 | ・涙が常に流れている ・涙やけの付着 |
・投薬 約千円~2千円程度 ・鼻涙管洗浄 約1万~2万程度 ・外科手術 約2万円程度 |
僧帽弁閉鎖不全症(MR) | ・呼吸困難
・チアノーゼ ・失神 ・食欲減退 ・咳 |
・投薬
月間1~2万円程度 ・手術費用 約100~150万円程度 |
犬の後ろ脚の膝には、膝蓋骨とよばれる皿状の骨があります。
この骨の役割は太ももの筋肉の力をすねの骨に伝えることです。
しかし、先天的に膝蓋骨がはまり込むための溝が浅かったり、成長期に外部からの力が加わったりすることで膝蓋骨の位置が通常の場所からずれてしまうことがあります。これが膝蓋骨脱臼です。
ヨークシャーテリアの場合内側に骨が脱臼してしまうことが多いです。
初期は無症状で脱臼しても自然に元に戻ります。
しかし、進行してくると徐々に骨の位置が元に戻りづらくなり、内股や腰を落とした状態で歩くようになります。
重症化すると足をあげたままになってしまうこともあります。
予防方法は膝への負担を減らすことです。激しい運動を避け、太りすぎないように注意しましょう。
また、膝蓋骨脱臼だけでなく、前足の橈尺骨(とうしゃっこつ)を骨折する例もよく見られます。
飼い主が抱っこしている状態からの落下でも骨折が起こることがありますので、抱くときはしっかり体を抱えてください。
涙は目を潤すために必要です。普段は意識していませんが、犬も人も目の表面は常に涙が流れているのです。
流れた涙は目頭の穴におちて鼻涙管を通り、鼻に流れていきます。
しかし、鼻涙管がふさがってしまうと、行き場を無くした涙が目からあふれ出てきます。
この状態が涙管閉塞です。
涙があふれると、目の内側の下部分が涙やけを起こします。
涙やけが皮膚炎や痒みを引き起こすこともあります。
また、涙には毛を変色させる成分が入っていますので、目から鼻にかけての毛がいつも茶色く汚れている状態になります。
この病気の治療方法には鼻涙管洗浄や外科手術があります。
ヨークシャーテリアのような小型犬が高齢になったとき注意しなければならないのが僧帽弁閉鎖不全症です。
簡単に言えば、心臓の各部屋を分けている仕切り(僧帽弁)の具合が悪くなり、血液が逆流してしまう病気です。
このような状態になると、心臓が血液を全身にスムーズに送り出すことができなくなり、ゼーゼー音のする変な咳、食欲減退、激しい運動後の失神などがみられるようになります。
さらに進行すると肺に液体が貯まって酸欠状態になり、舌が紫色になるチアノーゼ、呼吸困難等を起こします。
最終的には命を落とすこともある非常に恐ろしい病気ですが、初期は無症状なことが多いので飼い主が気が付きにくいです。
早期発見・早期治療で病気の進行を遅らせる投薬を行うことができますので、定期検診を欠かさないようにしましょう。
また普段から運動時の様子などを観察し、疲れやすくなった、咳が目立つと感じたら早目にかかりつけの動物病院に相談してみましょう。
ヨークシャーテリアにはいろいろな病気やケガのリスクがあることが分かりました。
手術が必要になった時はもちろん、通院でも長期間になれば治療費はかさんでいきます。
治療費が高額になった時頼れるのがペット保険です。たくさんあるペット保険の比較ポイントをまとめてみました。
ペット保険には補償の対象外となる部分がいくつかあります。
まずは、免責金額です。免責金額とは飼い主が自分で負担する治療費のことです。
だいたい免責金額が大きい(自己負担が多い)プランほど保険料は安くなりますが、その分保険金が請求できないケースも多くなります。
次に、保険の開始期間です。
人間の医療保険と同じく、ペット保険も加入後すぐに補償が開始されるわけではありません。
補償開始前に発症した病気は補償されないことがあります。
最後に、補償外となる病気やケガの範囲です。
予防注射で予防できる疾患や、自然災害によるもの、飼い主の過失や故意によるケガを補償対象外にし、保険金が請求できない契約にしている会社は多いです。中には治療費や発症率が高い病気が補償対象外になっているペット保険もあります。
ペット保険会社やプランを比較する際は契約内容をよく見て、補償外の範囲を確認することが必要です。
保険金をどのように請求するのかは各ペット保険会社によって違います。
基本的には一度動物病院の窓口で飼い主が医療費を支払い、ペット保険会社に保険金を請求。請求内容が認められると保険会社から保険金が支払われるという仕組みです。
請求書は手に入りやすいか、保険金を受け取るまでかかる日数は短いかなど保険金が実際に支払われるまでのステップを比較のポイントにしてください。
また、提携している動物病院で保険証を見せれば、人間の健康保険証のようにその場で保険料が割引されるペット保険もあります。
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