正しいキャットフードの選び方・与え方
正しいキャットフードの選び方・与え方
この記事をまとめると
選び方のポイントは以下の6つ。
- 年齢やライフステージに合わせる。
- 子猫用、成猫用、シニア用など、年齢やライフステージに合わせたフードを選ぶ。
- 原材料を確認する。
- 病気やケガの早期発見・治療に努める。
- 肉類や魚類などの主原料が豊富で、穀物や糖類の含有量が少ないフードを選ぶ。
- 栄養バランスを確認する。
- タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどのバランスが取れたフードを選ぶ。
与え方のポイント以下の3つ。
- 1日2~3回に分けて:1度に大量に与えてしまうと、消化不良を起こす可能性がある。
- フードボウルを床に置く:猫は高いところから食事を食べる習性がある。
- 食べ残しはすぐに片付ける:食べ残しは雑菌が繁殖しやすくなる。
要約
猫は肉食動物なので、肉類や魚類などの主原料が豊富で、穀物や糖類の含有量が少ないフードを選ぶことが大切です。
また、1日2~3回に分けて食べ残しがないように与えるようにしましょう。
目的別に見ると4つの種類がある
ペットフード公正取引協議会によりますと、キャットフードは食事の目的別によって4つの種類にわけることができます。
総合栄養食
総合栄養食は猫の食事の基本になるキャットフードです。
猫に必要な栄養は、総合栄養食と書かれたキャットフードと水だけで賄えるようになっています。
総合栄養食はライフステージによって必要な栄養基準を満たしているフードで、これ1つでバランス良く栄養を摂らせることができます(成長段階にぴったりの栄養を提供するため、総合栄養食にはライフステージの表記が必ず書かれています)。
猫の主食として与えるなら、必ず総合栄養食のキャットフードを選んでください。
療法食
療法食は病気の猫に与えるキャットフードです。
猫の病気の中には、進行を抑えるため特定の栄養成分を制限しなければならないなど、食事上のケアが必要な場合があります。
そこで、病気に合わせて与えられる療法食が必要となるのです。
療法食は通常のキャットフードとは異なるため、個人の判断で与えることは避け、獣医の指示に従って利用してください。
間食
簡単に言えば、猫のおやつです。
犬のおやつと同じくしつけやごほうびに、あるいは飼い主とのコミュニケーションに使われるもので、嗜好品的な位置づけになります。
基本的に猫に必要な栄養は総合栄養食のキャットフードで摂ることができるため、間食のフードを食べれば余分なカロリーが追加されます。
間食の与えすぎには注意しましょう。
その他の目的食
上記3種類に該当せず、特定の栄養素を補ったり、食いつきをよくするためのフードをまとめて「その他の目的食」と呼びます。
その他の目的食には、例えば以下のような種類があります。
・一般食
・栄養補完食
・サプリメント
・捕食
・トッピング
一般食という呼び方は主食と勘違いされやすいですが、総合栄養食とは異なりそれだけ与えていれば猫の健康を維持できるキャットフードではありません。
水分の合有量別に見ると2つの種類がある
キャットフードはフードに含まれる水分量によって分類することもできます。
キャットフードに多く見られるのは、ドライタイプ(水分合有量10%以下)とウェットタイプ(水分合有量80%以上)です。
なお他に、ソフトドライタイプ(水分合有量10~35%程度)やセミモイストタイプ(水分合有量25~35%程度)のフードも存在します。
ドライタイプ
乾燥した固い粒のフードで、猫が食べるとカリカリ音がします。
ドライタイプは猫にとって必要な栄養を凝縮しているため、少量で必要な栄養を摂取でき、コストパフォーマンスが良いというメリットがあります。
また一度封を開けてからも、湿気を避けて上手に保存すれば約1ヶ月ほど持つという点も魅力的です。
固いフードを噛むことで、歯石防止効果も期待できます。
一方水分の少ないドライタイプを与える場合、猫が水分不足になる可能性があります。
猫はもともと水分を摂るのが苦手な生き物で、水分不足は腎疾患にもつながります。
ドライタイプを与える時は他の方法で水分をたくさん摂らせる工夫が必要になります。
ウェットタイプ
ウェットタイプはたくさんの水分を含んでいるので、食事から水分を摂らせたい場合に最適です。
水をあまりのみたがらない猫を飼っている場合は、重宝するキャットフードです。
ドライタイプに比べて柔らかく、香りが強いので、猫の食いつきもよくなります。
病気で食欲が落ちていたり、胃腸の調子が悪い猫には消化の良いウェットタイプを選んであげてはどうでしょうか。
ただしウェットタイプのキャットフードは、一度開封すると長期保存できないというデメリットが存在します。
冷蔵庫に入れても、開封後2~3日で使い切らなければなりません。
またウェットタイプだけで必要な栄養を摂らせようとすると、かなりの量のフードを与えることになります。
これではすべてのフードを猫が食べきれない、フード代が高額になってしまうなどの問題がでてきてしまいます。
そこでウェットタイプのキャットフードを使う際は、ドライタイプと併用することをお勧めします。
メインをドライタイプにし、食いつきの悪い時や水分を特に摂らせたいときなどにウェットタイプを使うという方法なら、互いのフードのデメリットを補うことができます。
猫は年齢によって、必要な栄養の量や栄養バランスが変わってきます。
年齢にあったフードを選んで、病気や肥満を予防しましょう。
子猫(~1歳)
成長著しい時期の子猫は、たくさんのエネルギーを必要とします。
また体を作っていく時期なので、発達のための栄養をバランスよく摂取していくことが大事です。
子猫の時に良質な食事を摂ることが、将来の健康を支えていきます。
子猫用のキャットフードを利用することで、成長期の子猫にふさわしい栄養を摂取させることができます。
子猫用のフードを選ぶときは、成長期用、子猫用、キトン、グロースなどの表示があるものを選んでください(オールステージ用と書かれたキャットフードは全年齢に対応しています)。
ポイントは初乳成分が含まれているものを選ぶことです。
初乳成分は、自己免疫が付くまでの免疫の弱さをサポートする機能があります。
子猫は日々成長しますので、こまめに体重を測り適正量のフードを与えるようにしましょう。
成猫(1歳~7歳)
成長期が終わり、大人になった猫は子猫の時ほどたくさんのエネルギーを必要としません。
成猫用、維持期用、1歳以上、などの表示がある成猫用キャットフードを与えて、適切な栄養量と体重維持に努めます。
オールステージ用のキャットフードを使ってもよいでしょう。
成猫期に気を付けたいのが、去勢・避妊後の体重増加です。
一般的に去勢や避妊手術をした後の猫は、必要なエネルギー量が減り、太りやすくなります。
この傾向に配慮した「去勢・避妊後」用のキャットフードも販売されているので、利用を検討してみてください。
高齢猫(7歳~)
高齢期の猫は、筋肉が減り、脂肪が増えてきます。
運動量が低下して、必要なエネルギー量も減っていきます。
様々な病気にかかる可能性も出てくるのもこの時期です。
高齢猫の猫に配慮した栄養構成になっているキャットフードには、「シニア」「高年齢用」「アンチエイジング」などの表示が見られます。
また、年齢を指定して「〇才~」としているキャットフードもあります。
尿路下部疾患の防止、プロバイオティクスによる腸の補助など、キャットフードの種類によって配慮のポイントが異なってきますので、いろいろ比較してみるとよいでしょう。
たくさんの種類があって分からない場合は、獣医師に相談してみるという手もあります。
なお高齢期の病気に備えるなら、ペット保険にはなるべく若いうちに加入しておくことをお勧めします。
病気を発症してからペット保険に入ろうとしても、補償対象外になる可能性が高くなります。
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よいものを選ぶポイントはどこにあるのでしょうか。
総合栄養食を選ぶ
まず、猫のメインフードには必ず総合栄養食と書かれたものを選んでください。
猫にとって必要な栄養とその量の基準は「AAFCO(全米飼料検査官協会)」によって定められており、これは日本のペットフード公正取引協議会の総合栄養食表記の基準にも反映されています。
総合栄養食と水があれば、猫に必要な栄養を摂らせることができます。
一般食、おやつなどを間違って買わないようにしましょう。
動物性の原材料名がトップに表示されたフードを選ぶ
キャットフードのパッケージには、原材料名が記されています。
この原材料名は使用割合の多い順に並んでいます。
猫は本来肉食動物であり、栄養を摂るには動物性たんぱく質と脂質が豊富に含まれている肉をメインとした食事が望ましいです。
キャットフードを選ぶ際には、原材料名のトップにチキンやラム肉などの肉類が表示されているものを選ぶとよいでしょう。
ライフステージで選ぶ
猫は成長過程によって、必要な栄養構成やエネルギー量が変わります。
たくさんの栄養を必要とする子猫と運動量が衰えてきた高齢猫の食事内容が同じなのは不自然です。
総合栄養食キャットフードのパッケージには、ライフステージによる区別が書かれています。
自分の愛猫の年齢を把握し、適切なものを選んであげてください。
なお、年齢が異なる猫を多頭飼いしている場合は、ライフステージに左右されない全年齢向けのフード(オールステージ用)を使うと便利です。
ただし、オールステージのキャットフードはカロリーが高い傾向にあるので、体重や年齢に合わせた猫一匹ごとのフード量管理が必要です。
価格の安い、賞味期限の長い粗悪品に注意
キャットフードの中には、価格がとても安かったり、賞味期限が他の商品に比べて長いキャットフードがあります。
一見お得に見えるこれらの商品ですが、猫の体のことを考えると粗悪な品であることが少なくありません。
例えば、出所が不明な怪しい原材料を使っていたり、安価で太りやすい食材を使っていたりするフードは猫の健康に害を及ぼす可能性があります。
また賞味期限が比較的長いということは、フードの中にたくさん保存料が入っているのかもしれません。
目先の安さにとらわれず、猫の健康を考えたフードを選ぶようにしましょう。
猫にキャットフードを与える時に注意したいポイントについてまとめてみました。
安心できる場所に食事スペースを作ろう
猫に食事をおいしくたくさん食べさせるには、安心できる場所に食事スペースを置くことが重要です。
例えば、人の移動が多くばたばたしている場所は食事には不向きです。
多頭飼いをしている場合は、フードが横取りされることがないよう、猫ごとに食事スペースを用意してあげると落ち着いて食べることができます。
また、猫に危険が及ばない様、コンロのそばや、刃物がある調理台の近くなどは避けた方が無難です。
理想体重に合わせた量を与えよう
キャットフードのパッケージには、体重に合わせたフードの量が書かれています。
基本的にはこちらの値に従ってフードを与えていきます。
ただし、これはあくまでも目安の1つ。現状猫が理想の体重をしていると仮定したうえでの数字です。
猫の体の状態をチェックして、太りすぎであれば量を減らし、逆に痩せすぎであれば量を増やすという工夫が必要です。
食べ残しは早めに片付けて
猫は時折キャットフードを完食しないまま遊びに出かけてしまったり、ちょっとずつ食事をしたりすることがあります。
食べ残したフードはもったいなく感じるかもしれませんが、なるべく早く処分してください。
一度皿に出したフードはどんどん劣化していくので、時間経過とともに猫が食べてくれる可能性も低くなっていきます。
加えて食べ残したフードには猫の口内細菌が付着しているので、ほおっておくと細菌繁殖の温床になってしまいます。
特に水分が多いウェットタイプは早めに処分してください。
ご契約の際は引受保険会社のパンフレット、webサイト等で商品資料をご確認の上、お申込みください。
また、重要事項等の説明もあわせてご確認くださるようお願い申し上げます。
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