ペット保険の裏ワザ5選!ペット保険を上手に賢く活用する方法とは?
ペット保険の裏ワザ5選!ペット保険を上手に賢く活用する方法とは?

この記事をまとめると
ペット保険を賢く使う5つの裏ワザを解説。
ポイントは以下の5つ。
- 保険の掛け持ちで補償を組み合わせ自己負担を0円に
- 推定年齢で保護犬・猫も加入が可能である
- クレジットカード支払いで自己負担を一時的に軽減
- 請求はまとめて行うと補償の無駄を防げる
- 賠償責任特約は他保険で代用し保険料節約が可能
要約
保険の仕組みを理解し裏ワザを活用すれば、自己負担を減らし賢くペット保険を使うことができる。
ただし告知義務違反は厳禁。保険内容の定期的な見直しも重要である。
ペット保険の「裏ワザ」と聞くと、非合法な方法かと思う飼い主さんもいるかもしれません。
ペット保険は、仕組みを理解することで、合法的に賢く活用することができます。
最初に、裏ワザを上手に活用するうえで絶対にやってはいけないことと、ペット保険の仕組みについて知っておきましょう。
裏ワザ活用の前提:告知義務違反は絶対NG
ペット保険に正しく申告せずに加入する、「告知義務違反」は絶対に行ってはいけません。
ペット保険の裏ワザとして、年齢をごまかしたり持病を隠して加入をすすめるSNSもありますが、告知義務違反は裏ワザではなく「違法行為」です。
場合によっては詐欺罪で起訴されることもあり、実際に刑事裁判になって有罪判決を受けた人もいます。
また、告知義務違反は、保険金を受け取れなかったり、強制的に解約されたり、保険金を返還しなければいけなかったりと、何も良いことはありません。
ペット保険は加入者同士の助け合いで成り立っており、加入者の公平性や保険制度を維持するために告知義務があるため、告知義務違反は絶対に行わないでください。
ペット保険の仕組みと基本の補償割合
ペット保険は、対象となる病気やケガの治療費の一部を、保険会社が補償してくれる制度です。
通院・入院・手術のすべてをカバーするフルカバータイプと、入院や手術など特定の範囲だけをカバーする一部カバータイプがあり、目的に合わせて選ぶことができます。
さらに、補償割合は50%や70%などが一般的で、加入時に選択します。
たとえば、70%補償プランで10,000円の治療費がかかった場合、保険会社が7,000円を補償し、飼い主さんは3,000円の負担です。
ただし、ペット保険によって1日の補償限度額が定められていたり、1年間に利用できる回数が決められていたりと、すべてが同じ補償というわけではありません。
また、保険料は補償割合やペットの年齢で変わり、補償割合が高いほど保険料も高くなります。
ペット保険の裏ワザの1つに、複数の保険に掛け持ちで加入して、補償を組み合わせることで自己負担を0円にする方法があります。
通常、1つのペット保険では、たとえ100%の補償割合であっても、1日の補償上限額が決められており自己負担を0円にすることはできません。
しかし、2つのペット保険を掛け持ちすることで、自己負担0円を目指すことができます。
ここで、もう少し詳しく見ていきましょう。
補償割合の合算例
ペット保険の掛け持ち加入で自己負担0円を目指す場合、補償割合の選び方がポイントになります。
一般的な補償割合で合算した場合、以下のような組み合わせができます。
- ・補償割合50% × 補償割合30% = 80%
- ・補償割合70% × 補償割合30% = 100%
- ・補償割合50% × 補償割合50% = 100%
- ・補償割合50% × 補償割合70% = 120%
- ・補償割合70% × 補償割合70% = 140%
自己負担を0円にするためには、合計の補償割合が100%は必要です。
そう考えると、補償割合が50%と30%では、掛け持ちをしても自己負担が0円になることはないので除外できます。
ただし、100%を超えた分は受け取ることができないため、補償割合が70%のペット保険2つを掛け持ちすることは保険料が高くもったいないのでおすすめしません。
また、ここで注意しなければいけないのが、1日の補償上限額が設定されているペット保険に加入する場合です。
両方のペット保険に1日の補償上限額がある場合では、100%の保険金を受け取ることが難しくなります。
掛け持ちの参考例
私は実際に掛け持ちを考えていて、以下の方法が良いのではないかと思っています。
あくまでも個人の見解なので、参考程度に見てください。
- ・日額限度額なし50% × 日額限度額なし50%
- ・日額限度額あり50% × 日額限度なし70%
補償割合が30%などと低いものは、1年間の補償限度額も低めに設定されています。
日額限度額がないものも1年間の補償限度額が低い傾向にあるので、1つはあえて日額限度額が設定されているものと組み合わせてみました。
とは言え、ペット保険によって1日や1年の補償上限額が異なるため、しっかり比較検討して掛け持ち先を検討しましょう。
掛け持ちの可否は保険会社に確認しよう
基本的にペット保険は、何社を掛け持ちしても問題ありません。
しかし、掛け持ちを認めていない保険会社や、後からの掛け持ちを認めていない保険会社もあるため、保険会社に必ず確認しましょう。
また、掛け持ちを可能としている場合であっても、加入するすべての保険会社にどのペット保険に加入しているかを告知・連絡する必要があります。
黙っていると、告知義務違反になってペナルティを課せられる場合もあるので、必ず告知・連絡してください。
ペット保険は、生年月日が分からないと加入できないと諦めている飼い主さんもいるでしょう。
しかし、ほとんどのペット保険が推定年齢での加入が可能なので安心してください。
保護犬・保護猫など、生年月日がわからない場合
保護犬や保護猫、生年月日がわからない場合は、獣医師が診断した推定年齢で加入することができます。
月日は、お迎えした日や獣医師が設定した日、獣医師の診断した月の1日など保険会社によって異なるため、よく確認しておきましょう。
ただし、飼い主さんの自己判断で推定年齢を出すのは、告知義務違反になってしまうので絶対にやめてください。
獣医師が出す推定年齢と加入時の注意点
獣医師の診断により推定年齢が出されるとその年齢を基準に加入が可能ですが、推定年齢が高かった場合は保険料が上がったり、加入できるプランが制限される場合もあります。
また、推定年齢が「2〜3歳」のように幅を持って提示される場合、保険会社は高い方の年齢を基準に契約することが一般的です。
シニア犬やシニア猫では、推定年齢によっては加入が難しいこともあることは理解しておきましょう。
ペット保険の多くは、動物病院を利用した時に一度飼い主さんが全額を支払い、後日保険会社に保険金を請求する「後日清算型」です。
後から保険金が振り込まれるとはいえ、高額な治療費を請求された場合の自己負担はダメージが大きいでしょう。
そんな自己負担を軽減できるのが、クレジットカードで治療費を支払う方法です。
窓口でクレジットカードを使うメリット
動物病院の窓口でクレジットカードを使うメリットは、現金や預貯金の出費がないことです。
利用した後にすぐに保険会社に保険金を請求すれば、カード会社の引き落とし前に保険金が振り込まれるので、窓口清算型のペット保険のように自己負担が最小限で済むのです。
もちろん、クレジットカードを持っていることが前提なうえ、クレジットカード払いに対応している動物病院でしか使えない裏ワザですが、自己負担を抑えられるのは助かるのではないでしょうか。
保険金の入金日とカード会社の引き落とし日の調整
ペット保険は一般的に、請求してから保険金が支払われるまでの期間が20〜30日程度ですが、早い場合は1週間以内に振り込まれることもあります。
請求内容によって入金日は異なるほか、請求書類に不備があると30日以上かかってしまうこともあるため、不備がないように注意してください。
保険金の請求をすぐに行う必要はありますが、クレジットカードの引き落とし日とタイミングを合わせることで、実際に負担するのはあらかじめ決まっている自己負担分だけに抑えることも可能です。
窓口精算型のペット保険に近いつかい方をしたい場合は、事前に保険金の入金日やクレジットカードの引き落とし日を確認しておくと良いでしょう。
ペット保険の保険金は、まとめて請求することで最大限に活用できます。
多くの保険会社が、診察を受けた日から30日以内に保険金を請求するように求めていますが、保険法によって3年間の保険金を請求する権利があるため、必ずしも30日以内に請求しなければ保険金が支払われないというわけではありません。
そのため、高額になった治療費を選び、まとめて請求することで保険金を最大限に受け取ることができるでしょう。
回数制限・年間限度額への対応策
ペット保険によっては、1年間に利用できる回数が決められているものもあります。
保険会社が1年間に補償する金額の上限=「年間限度額」はどのペット保険にも設定されていますが、この回数制限や年間限度額の対策にもまとめての請求は有効です。
回数制限のあるペット保険では、少額の治療費でも毎回請求してしまうと、あっという間に回数の上限に達してしまいます。
ペット保険によっては回数制限や年間限度額に達した時点で解約となってしまうものもあるため、年間限度額や回数制限に達する前の請求のタイミングを工夫すれば、不要な解約や必要以上の自己負担を避けられるでしょう。
高額な治療費を後から請求するメリット
高額な治療費を後からまとめて請求することで、自己負担額をコントロールしやすくなる点もメリットです。
少額の治療を毎回請求すると、回数制限や年間限度額に早く達してしまい、いざ大きな治療が必要なときに全額自己負担になるリスクがあります。
実際、私も以前、何も考えずに請求した結果、回数上限に達してしまい高額な治療費がかかるときに全額自己負担したという苦い経験をしました。
動物病院の明細書を全部取っておかなければいけなかったり、すぐに保険金が入らないというデメリットはありますが、トータルで考えるとペット保険を最大限に使える効率的な方法と言えるでしょう。
ペットが、他人にケガをさせたり物を壊した場合に備えるための「ペット賠償責任特約」ですが、他の保険で代用することができます。
何もわからず、すすめられたままペット賠償責任特約をつけて加入していることも珍しくはないため、自動車保険や火災保険に加入している飼い主さんは一度見直してみると良いでしょう。
自動車保険・火災保険の個人賠償責任特約とは?
自動車保険や火災保険の個人賠償特約とは、自分や家族が日常生活で他人にケガをさせたり、物を壊したりして損害を与えた場合に補償してくれるものです。
たとえば、水漏れ事故を起こしてしまった、子供がボール遊びで他人の家の窓ガラスを割ってしまった、散歩中に愛犬が他人にケガをさせてしまったなどのときに、損害賠償金や示談交渉費用などが補償されます。
補償の重複を防いで保険料を節約するコツ
ペット賠償責任特約と自動車保険・火災保険の個人賠償責任特約では、補償内容が重複することがあります。
重複しても保険金が二重に支払われることはなく、保険料が無駄になってしまうだけなので、ペット賠償責任特約を外すことも検討してみましょう。
ペット賠償責任特約を外すと、年に1,000円前後保険料を節約することができます。
ペット保険は、もしものときにとても助かる心強い存在ですが、裏ワザを使うと賢く活用することができます。
ただし、告知義務違反などはリスクしかないため、正しく活用することが大切です。
これまでのポイントを整理して、振り返ってみましょう。
裏ワザを正しく活用して自己負担を減らす
ペット保険は掛け持ちができたり、まとめて請求ができたりと、さまざまな裏ワザがあります。
特約を見直すことで保険料を節約できたり、クレジットカード払いで窓口清算型のペット保険に近い使い方ができたりと、知っておくだけでも大きな差があることがお分かり頂けたのではないでしょうか。
裏ワザを正しく活用することで自己負担を減らすこともできるため、どの裏ワザが自分に合っているか考えてみましょう。
賢く備えてペットと飼い主の安心を守る
ペット保険は、病気やケガの治療費の一部を保険会社が補償してくれるものですが、加入している安心感はとても大きなものです。
治療費の負担が軽減されるため、積極的に治療に取り組めたり、お金の心配をすることなく動物病院に行くことができるでしょう。
大切なペットのためにも、ペット保険を賢く備えておいてくださいね。
また、ペット保険は定期的に内容を見直すことも重要です。補償内容や保険料、限度額などは年々変更されることがあります。
新しいプランをチェックして、より自分とペットに合った保険に乗り換えることで、無駄なく上手に活用できるでしょう。
長く安心して備えるためには、加入後も情報収集を続けることがポイントです。
ただし、私も経験がありますが、ペットが高齢になってからは、年齢や持病の問題からペット保険の乗り換えは難しくなります。
そのときに一番良いと思った、自分が納得できるペット保険に加入することが大切です。
ペット保険は種類が多く、どれを選べばいいか迷ってしまうのではないでしょうか。
基本的にペット保険は、ペットが生涯にわたって加入するものとして考えることが重要です。
シニア期以降は通院や入院の頻度も増えがちなので、フルカバータイプのペット保険を選んでおいたほうが良いでしょう。
ただ、選び方を間違えてしまうと、「せっかく加入したのに使えない」と感じてしまうこともあります。
そうならないためにも、ペット保険で押さえておきたいポイントは以下の3つです。
- ・シニア期以降の保険料も確認する
- ・補償内容を確認する
- ・更新時の条件を確認する
ここでは、これまで毎年さまざまなペット保険を調査してきた私が、後悔しないための選び方を詳しく解説します。
シニア期以降の保険料も確認する
ペット保険の保険料は、年齢とともに保険料も上がっていきます。
若い頃の保険料は安くてもシニア期以降の保険料がとんでもなく高額というペット保険もあるため、ペットの現在の年齢の保険料だけでなく、シニア期以降の保険料も確認しましょう。
ペットがシニアになると、病気のリスクが高まり、動物病院を利用する頻度も増える傾向にあります。
治療費も高額になりがちなので、保険料が高くて続けられないということがないように、あらかじめ確認しておくことが大切です。
補償内容を確認する
ペット保険の補償内容は、保険会社ごとに異なります。
補償対象となる病気やケガ、治療の範囲など、自分のペットに必要な補償はきちんと含まれているかを確認しましょう。
犬種や猫種によって特にかかりやすい病気があるため、自分のペットがどんな病気にかかりやすいかを調べておくと安心です。
また、加入時に補償対象となっていても、完治するまで回数がリセットされないペット保険や、シニア期以降にシニアペットがかかりやすい病気が補償対象外となるペット保険もあります。
不利になる条件が含まれていないか、約款や重要事項説明書をきちんと読みましょう。
更新時の条件を確認する
ペット保険は1年ごとに更新がありますが、特定の病気や部位が補償対象外になってしまったり、継続を断られてしまうペット保険もあります。
更新時の条件がどのようになっているか、約款や重要事項説明書で確認しておきましょう。
1年間の補償限度額や回数上限に達した時点で契約が終了となるペット保険や、トータルの補償限度額に達した時点で契約終了となるペット保険もあり、すべてが同じ条件というわけではありません。
契約が終了されてしまった場合、新たに加入しようと思っても、病気やペットの年齢によっては加入自体が難しくなるため、できればずっと継続できるペット保険を選びましょう。
この記事の監修者

老犬・老猫のトータルケアサロン開業を目指すペットライターです。経験や知識を活かして各種メディアで記事の執筆や監修を行っています。
【保有資格】
ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー /
JKC愛犬飼育管理士 / YMAA薬機法・医療法適法広告取扱個人認証規格 / ペットフード安全管理者 / メディカルトリマー
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