ペット保険をやめた理由と後悔した本音|継続すべきケースとの違いとは?

ペット保険をやめた理由と後悔した本音|継続すべきケースとの違いとは?

この記事をまとめると

ペット保険の解約理由と後悔、継続の判断基準を解説。ポイントは以下の4つ。

  • 解約理由は利用機会の少なさや保険料の高さ
  • 解約後に高額治療費で後悔したケース多数
  • 再加入困難や条件悪化で後悔する事例も存在
  • 高齢・持病・金銭不安がある場合は継続が望ましい

要約

ペット保険の主な解約理由は利用頻度の低さや費用負担であるが、解約後に高額治療費や再加入困難で後悔する例が多い。
高齢・持病・金銭不安がある場合は継続すべきである。

ペット保険をやめた主な理由と飼い主の本音とは?

ペット保険の解約を検討している飼い主さんにとって、実際にペット保険を解約した飼い主さんの「やめた理由」は気になるものでしょう。
ここでは、主な解約理由ややめた人の体験談、やめる際に気をつけたいポイントをご紹介します。

主な解約理由

ペット保険はさまざまな会社から販売されており、内容もまったく異なるためすべてのペット保険に当てはまるわけではありませんが、主な解約理由は以下が多い傾向にありました。

  • ・動物病院を利用する機会がない
  • ・ワクチン接種や避妊・去勢手術に使えなかった
  • ・保険料が高くなった
  • ・改定・会社変更があって内容が悪くなった

それぞれをもう少し詳しく見ていきましょう。

動物病院を利用する機会がない

動物病院を利用するのは、ペットがケガや病気をしたときです。

もしもに備えてペット保険に加入したものの、あまりにも利用機会がないと保険料を支払うことをもったいないと感じたり、必要性を感じずに解約する飼い主さんもいます。

ワクチン接種や避妊・去勢手術に使えなかった

ペット保険は、人間の医療保険と同じように健康診断やワクチン接種などの予防医療は補償されません。
もちろん、こうしたことはペット保険会社のHPや重要事項説明書などに明確に記載されています。

しかし、読まずに加入してしまった場合では、ペット保険に加入した意味がないと感じて解約する飼い主さんも少なくありません。

保険料が高くなった

ペット保険は、年齢に応じて保険料が上がることが一般的です。また、ペット保険によっては、利用状況によって保険料が大幅に増額されることもあります。
そのため、保険料が家計の負担になって解約することも珍しくありません。

改定・会社変更があって内容に魅力を感じなくなった

ペット保険に限りませんが、保険は補償内容や保険料の改定が行われます。
補償内容や保険料を見直す期間は保険会社によって異なりますが、改定によって補償内容や保険料が魅力のないものに変わってしまうことで解約することもあります。

また、加入しているペット保険会社がほかの保険会社と合併して保険会社が変更となり、補償内容が大幅に変わることで解約する場合もあると言えます。

実際、筆者もペット保険の会社変更を経験しましたが、それまでなかった免責金額が設定されてしまい、可能であれば乗り換えたいと思ったものです。
もちろん、改定などによって保険料が引き下げられたり補償内容が充実する場合もありますが、いわゆる「改悪」の場合は解約を検討することにつながりやすいでしょう。

実際にやめた人の体験談・アンケート結果

引用:INUNAVI(いぬなび)|株式会社PLAN-B

株式会社PLAN-Bが運営するINUNAVI(いぬなび)が2023年に行った調査によれば、ペット保険をやめた飼い主さんは7.4%と一定数見られます。
やめた理由については、

「保険代を貯金しているほうが、良いと思ったから」女性 / 40代 / パグ(7歳)

「パピーの頃には加入していたが、怪我などもなく2歳くらいの時に加入をやめたため」女性 / 30代 / MIX(7歳)

「先住犬のシェルティではとてもお世話になったけれど、金額が高すぎて今の子には申し訳ないけれど払えないから。でも動物病院いくとお会計で高いなと思うことが多いから入ってた方がよかったのかもしれない」女性 / 20代 / マルチーズ(9歳)

「保険内容によっては、手術してもおりないことがあるので、意味がないなと感じたから」女性 / 40代 / 柴犬(11歳)

「保険料が高いから」女性 / 40代 / チワワ(3歳)

「病院に行くほどのことがこの一年ほどなかったため」女性 / 40代 / ビション(3歳)

「歯のスケーリングが対象外だから」女性 / 40代 / ミニシュナ(1歳)

などが挙げられており、利用する機会が少ない・予防医療が補償されないということが主な理由のようです。

引用元:INUNAVI(いぬなび)|株式会社PLAN-B
「ペット保険選びに9割が苦戦?低加入率の原因と人気保険の傾向など調査!【462人アンケート】」https://inunavi.plan-b.co.jp/pet_insurance_deta/

SNSのリアルな声もご紹介

今回SNSも調査し、やめた人・乗り換えを検討している人の投稿を見つけることができたのでいくつかご紹介します。

「保険見直し。
ペット保険解約した🐱
お願いだから
やめたとたん、セロテープとか、変なものたべたりするのやめて。ヒヤヒヤする😨」

引用:Xhttps://x.com/TzjKOhhkoZUnbYv/status/1567315417903038464

ペット保険加入状況の円グラフ:加入している44.2%、加入していない48.5%、加入していたがやめた7.4%

「SBIペット保険入ってたんだけど次の更新の保険料高すぎて無理だ………契約時に更新後の保険料変わりません!とか書いてたけど毎年上がっとるな???良いプランにしてたけどちょっともう無いので別のとこ探す」

引用:Xhttps://x.com/mabi025/status/1929910685930074124

「ペット保険を契約していたアクサがペット保険事業撤退ということで、アニコムとかいう会社に継続して契約できますというお知らせ来たんだけど、条件の改悪がすごすぎる。
前々から思ってたけど、確率的には保険料相当分を貯金していた方が得だな。
もうペット保険はやめます。」

引用:Xhttps://x.com/FKXM62GMGd54981/status/1929523508058427410

「結局ララの保険は更新しなかった
ペット保険は金持ちが入れば良いと思う🤣
利率が悪すぎるし金ドブに捨てるならその分貯金しようと思う
シニアでもうどこにも入れないからって今まで払ってきたけど、結局その払ってる保険代を貯金すればいざという時のお金になる
いらん!!!金が勿体ねえ!!!」

引用:Xhttps://x.com/mipypypy12/status/1929178109951049810

投稿を見ると、比較的健康な時期のペットの飼い主さんが多いようでした。

やめる際に気をつけたいポイント

ペット保険を解約するのは簡単ですが、やめる際に気をつけたいポイントもあります。
ここでは、ペット保険の乗り換えを検討している飼い主さんが、特に注意したいポイントを解説します。

乗り換えの場合は無保険期間ができないようにする

乗り換えを検討している場合では、無保険期間を発生させないように乗り換え先の待機期間や条件付きの加入とならないかを確認しましょう。

無保険期間ができてしまうと、その間にケガや病気をした場合100%全額自己負担になるだけでなく新しいペット保険の加入も難しくなります。

また、待機期間中のケガや病気は、その後ずっと補償対象外となってしまうため、必ずしもこれまでと同じ条件で乗り換えられるとは限らないので注意してください。

保険料が二重払いになる期間が発生することもある

無保険期間を作らないように乗り換える場合、ペット保険によっては待機期間の問題で保険期間を重る必要があり、保険料を二重に払う期間が発生することもあります。

できる限り二重払いを避けられるよう、現在のペット保険の解約と新しいペット保険の契約は、計画的に行いましょう。

また、ペット保険によっては一時的であっても掛け持ちを禁止していることがあるため、よく調べておくことが大切です。

ペット保険をやめて後悔した理由

実は、ペット保険をやめて後悔する飼い主さんがとても多いことをご存知ですか?
後悔しないためにも、実際に後悔した理由についても知っておきましょう。

高額な治療費を自己負担することになったケース

「ペットが元気で動物病院をほとんど利用することがなく、保険料がもったいないとペット保険を解約したら、その後病気になり高額な治療費を自己負担することになった…。」
こうしたケースはとても多いです。

どうしても成犬期は動物病院の利用頻度が少なく、治療費もそこまでかかることはそうないでしょう。

しかし、長期の入院や手術などで100万円以上の治療費がかかったり、病気の種類によっては1回5万円前後の治療を週1回、合計20回続ける必要があることもあります。
こうした高額の治療費を請求されたときに、「ペット保険をやめなければ良かった」と後悔するようです。

また、ペット保険をやめたことで治療費の負担が大きく、積極的な治療ができなくなったという飼い主さんも度々見られます。

再加入ができなかった・条件が悪化した事例

ペット保険をやめて、再び加入しようとしたときに、病気や年齢で加入できなかったり、条件付きの加入となってしまったというケースもよく見られます。

ペット保険は、新規で引受けできる年齢や、引受けできない病気がペット保険会社ごとに定められています。
そのため、入りたくても入れないということが起こり、もちろん病気の治療費は100%自己負担

また、加入できたとしても、加入前に病気をしていればその病気は補償対象外の条件付きの加入となります。
せっかく良い条件でペット保険に加入していたのに、一度やめてしまうことで加入できなかったり条件が悪化する場合もあるので注意が必要です。

本当に「必要なとき」が来てから気づいたこと

ペット保険をやめたことで後悔する人の多くは、高齢になったペットの飼い主さんです。
ペットも高齢になれば病気のリスクが高まり、いくつもの病気を抱えることも珍しいことではありません。

場合によっては毎日の通院や1週間単位の入院、頻回な検査など、高齢になればなるほど治療費が高くなりがちです。
実際、SNSではシニアペットが加入できるペット保険はないかを聞く投稿が度々見られるほか、検索ワードには「治療中でも入れるペット保険」が出てくるほど。

高齢のペットは年齢や病気でペット保険の加入が難しくなり、入りたくても入れずに高額な治療費を負担し続けなければいけません。
その時になって、初めてペット保険をやめなければ良かったと気づくようです。

ペット保険を継続すべきケースとは?

筆者は、これまでペット保険に関する調査をさまざま行ってきましたが、ペット保険は「お金に余裕がある人が入るもの」と考えている飼い主さんも少なくありません。

また、「保険料の分貯金にすればいい」という声もよく耳にします。
確かに、高額な治療費が続いても問題なく支払えるのであれば解約しても問題はないでしょう。

しかし、そうでない場合はペット保険を継続することをおすすめします。

ここでは、ペット保険を継続すべき理由を解説するので、よく考えてみてくださいね。

持病・高齢化・通院が多いペット

持病があって動物病院に通院しているペットや、これまで通院が多いペット、シニア期のペットはペット保険を継続することをおすすめします。

ペット保険は、公平性を保つために健康なペットの加入が原則です。
そのため、通院歴が多い、持病を抱えている、といった場合は、新しいペット保険では特定の部位や病気を補償対象外とする条件付きの加入となります。

また、シニア期のペットは乗り換えできるペット保険が限られたり、補償内容が十分ではないこともあります。
だからと言って解約をしてしまうと、高額な治療費を100%自己負担することになってしまうため、ペット保険をやめるべきではないでしょう。

ペットは高齢になればなるほどさまざまな病気で動物病院のお世話になる頻度が増える傾向にあるため、先のことまで考えておくことが大切です。

予想外のトラブルに備えたい飼い主

ペットのケガや病気は予測することはできません。
飼い主さんがどんなに気をつけていても、ペットは生き物である以上ケガや病気のリスクは常にあります。
そうした予想外のトラブルに備えたい飼い主さんは、ペット保険を継続したほうが良いでしょう。

金銭的な備えに不安がある人

突然の高額な出費など、金銭的な備えに不安がある飼い主さんはペット保険を続けるべきと言えます。

ペットの治療費は、思っている以上に高額になります。

入院1泊3万円、毎月の通院5万円、急な手術で50万円など、特別なことではないのです。
毎月のペット貯金も大切ですが、貯金は使ってしまうと溜め直す必要がありますね。

かかる病気は1つとは限らず、溜めている間にまた高額な治療費がかかる可能性もあるため、ペット貯金と並行してペット保険を継続しておいたほうが安心です。

やめる?続ける?判断に迷ったときのチェックポイント

ペット保険の必要性はわかっていても、月々の保険料が負担に感じられたり、あまり利用する機会がなかったりすると、「ペット保険をやめたほうがいいのでは?」「このまま続けるべき?」と判断に迷うこともあるでしょう。

確かに必ずしもペット保険を利用するとは限りませんが、ペット保険をやめて後悔する飼い主さんも多いのが実情です。
ここでは、判断に迷ったときのチェックポイントをご紹介しますので、参考にしてください。

現在の補償内容と必要性の見直し

まず、現在のペット保険の補償内容を確認してみましょう。
どのような治療が補償されるのか、補償割合はどれくらいなのかなど、契約内容を改めて確認してみることで自分とペットに合った保険かを考えることができます。

たとえば、通院・入院・手術のすべてが補償対象なのか、入院・手術のみが対象なのかで、ペット保険の使い方も変わってきます。

また、補償限度額や回数制限、更新時の条件、シニア期以降の保険料なども確認しておきたいポイントです。

ペットの年齢や健康状態に応じて、今後どのようなケガや病気で治療が必要になるかを見越したうえで、本当に必要な補償が受けられるペット保険かどうかを見極めることが大切です。

掛け捨てではない「使える保険」の選び方

基本的にペット保険は掛け捨てです。
しかし、「使える保険」を選ぶことで掛け捨てではない不満が消えるのはもちろん、逆に入っていて良かったと感謝できるでしょう。

使えるペット保険かどうかは飼い主さんの目的によって異なりますが、最低限見ておきたいポイントは、以下の4つです。

・ペットがかかりやすい病気が補償対象になっている
…かかりやすい病気が補償対象外になっていたり、シニア期になって補償されない病気が設定されているペット保険もある

・慢性の病気に対応している
…ペット保険は1年ごとに更新され通常は更新でリセットされるが、1つの病気が完治するまでリセットされないペット保険もある

・終身継続が可能
…補償限度額に達したり回数上限に達するとその時点で終了となり継続できないペット保険もある

・シニア期以降の保険料が負担にならない金額
…成犬期は安くてもシニア期以降に急激に保険料が上昇するペット保険もある

せっかくペット保険に加入していても、肝心なときに使えないペット保険では早めに乗り換えたほうが賢明です。

また、ペット保険はペットの生涯にわたってお世話になるものなので、通院や入院が増えるシニア期以降も使える保険であるかを考えると良いでしょう。

補償と保険料のバランスを考える

ペット保険をやめるか続けるべきかを考えるうえで、重要なのは補償内容と保険料のバランスを比較することです。

ペットの年齢が上がるごとに保険料も上がるのは、加齢とともに病気やケガのリスクが高くなるためですが、補償内容が不十分であれば保険料の負担に見合わないと感じることも当然でしょう。

基本的に、ペット保険では以下のようなコントロールが行われています。

  • 回数制限をつけない代わりに、年間最大限度額を抑える
  • 年間の保証限度額を高く設定する代わりに、日額上限や回数制限を設ける
  • 補償内容を手厚くしたり補償割合を高くする代わりに、免責金額を設定する

このような違いを理解して保険料を見直すことで、「補償内容が保険料に見合っているか」を客観的に判断できるようになるでしょう。

また、補償償対象となる治療内容もペット保険によって大きく異なります。
見落としがちな細かな条件までしっかり確認しておかないと、保険料と見合わないと感じる原因になるため、よく確認してください。

ペット保険は、補償内容と保険料が実際の治療ニーズに合っているかを見極めることが大切です。

まとめ|後悔しない選択のためにできること

筆者は、愛犬が11歳と12歳のとき、「動物病院を利用しないから保険料を支払う分貯金したらいいのではないか?」と解約を考えました。
しかし、その後すぐに2匹とも動物病院を頻繁に利用するようになり、18歳でお空組となるまで毎年数百万円の治療費が必要になりました。

ペット保険によって治療費負担がかなり軽減されていたおかげで、きちんと納得のいく治療を受けさせてあげることができましたが、ペット保険をやめていたら後悔していたことは間違いありません。

確かに、ペット保険によっては補償内容や保険料に疑問を感じるものもありますが、自分とペットに合った保険を選ぶことができれば、必要なときに大いに役立ってくれるものです。
現在の補償内容や保険料に不安がある飼い主さんは、解約をする前に一度ほかのペット保険と比較してみることをおすすめします。

良いペット保険もたくさんあるので、納得のいくペット保険が見つかるかもしれませんよ!

ペット保険の補償内容・保険料比較はこちら

この記事の監修者

高田菜月

高田菜月

老犬・老猫のトータルケアサロン開業を目指すペットライターです。経験や知識を活かして各種メディアで記事の執筆や監修を行っています。
【保有資格】
ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士 / YMAA薬機法・医療法適法広告取扱個人認証規格 / ペットフード安全管理者

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