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アメリカンショートヘアに多い病気やケガは?

アメリカンショートヘアの写真

人気のアメリカンショートヘアを飼育中、または検討中の方は多いのではないでしょうか。

アメリカンショートヘアの特徴や注意すべき病気やケガはもちろん、猫を飼うときに考えなければいけないことの1つがペット保険に加入するかどうかです。

ペット保険の必要性、アメリカンショートヘアに多い病気やケガについて、情報をまとめて紹介します。

この記事をまとめると

アメリカンショートヘアは、健康で丈夫な猫種として知られています。
しかし、肥満や遺伝性疾患など、注意が必要な病気やケガもあります。

アメリカンショートヘアに多い主な病気やケガは以下の4つ。

  • 肥大型心筋症:心臓の筋肉が肥大し、心臓の働きが悪くなる
  • 尿石症:尿道に結石ができ、排尿困難や膀胱炎を引き起こす
  • 外耳炎:耳の内部に炎症が起こる
  • 皮膚炎:皮膚に炎症が起こる

要約

これらの病気やケガは、早期発見・早期治療が重要です。定期的な健康診断や、日頃の健康管理を徹底することで、病気の予防や早期発見につなげましょう。

アメリカンショートヘアの特徴・遺伝性疾患

おとなしく温厚な性格であまり大きな鳴き声を発することがなく、飼育しやすいという性格から、人気を集めているのがアメリカンショートヘアです。

近年ではアメショと呼ばれることもあり、インターネットのウェブサイトやSNS上に動画や写真が多く出回っています。

基本的に虚弱な体質ではありませんが、長く家族として付き合う以上、その特徴をよく知って理解してあげることが大切になります。

身体的特徴

猫は猫種によってそれぞれ特徴があり、なりやすい病気も異なります。

まずは一番わかりやすい身体的特徴から見ていきましょう。

豊富な毛色

短く豊かな色合いの体毛はときとして綺麗な模様を描くこともあり、その模様が猫としての愛くるしさを引き立てています。

体毛は短いとはいえ、抜けた毛を取り除くため、週2~3回程度は、ブラッシングをしてあげると良いでしょう。

体格

顔は丸く顎は丈夫のため、餌をしっかり食べることができるようになっています。

さらに、骨格も全体的にがっしりしていて筋肉質であることから、適切な体重を保つ必要があります。

食生活を意識し、栄養管理に注意することが大切です。

遺伝性疾患

アメリカンショートヘアは他の種類の猫と比較しても決して虚弱な品種ではありません。

寿命も一般的に10年〜13年、個体によっては20年近く生きることもあります。

他の純血種のように先天性異常、遺伝性疾患を持っていることは少ないですが、肥大型心筋症や尿石症などの病気はかかりやすいと言われています。

アメリカンショートヘアは肥大型心筋症の重症化は少ない種と言われていますが、放置すると、突然死の原因にも成り得ます。

寝ていることが増えたり、元気がなくなってきたりしたら、早めに動物病院へ連れて行ってあげてください。

飼育時に気をつけたいポイント

病気の治療よりも大切なことは、病気にならないように飼育することです。

健康な愛猫と長く付き合い続けるためにもぜひ確認しておいてください。

飼育時に気をつける事

まずは、アメリカンショートヘアを飼うときには絶対に守りたい基本的な注意点をみていきましょう。

異物誤飲

アメリカンショートヘアの先祖はネズミの狩りが得意でした。

そのため、先祖の性格を受け継いでおり、好奇心が旺盛です。

その好奇心から、気になるものがあれば追い掛け回す、口に入れることも多々あります。

その結果、異物を誤飲してしまうことがあるため、誤飲する危険のあるものは片付けておく必要があるでしょう。

運動能力

運動能力が高いため思いもよらない場所に飛び移ることもあります。

高いところに物を置いているご家庭では、その点注意が必要です。

思わぬ危険物に近づきケガをしてしまう可能性もあります。

距離感

人懐っこく素直であるため、つい構ってしまいがちですが、抱っこは苦手です。

嫌がる子に無理に抱っこをするとストレスから病気になってしまうこともあります。

触れ合って愛情表現するのもよいですが、適度な距離感で付き合ってあげてください。

生活面の注意点

ここでは、運動量や食事などについての注意点についてご紹介します。

運動できる環境を作る

アメリカンショートヘアは、元来とても活動的な猫ですが、室内で飼育が多い現代では運動不足に陥りやすいことに注意してください。

運動不足が続くと肥満の原因にもなります。

「おもちゃで一緒に遊ぶ」「キャットタワーを設置する」等の工夫で、楽しく運動できる環境を作ってあげてください。

運動だけでなく、フードも太りにくいものを選んであげて食生活から支援してあげることも必要です。

かかりやすい病気・ケガ・治療費用

アメリカンショートヘアのかかりやすい病気やケガ、それに伴う治療費用の目安です。

かかりやすい病気 主な症状 原因 治療費用
慢性腎臓病 ・腎臓機能が低下 加齢
水を飲まない
12,000円
1回/通院
異物誤飲 ・ぐったりする
・嘔吐する
誤飲 40,000〜220,000円
肥大型心筋症 ・元気が無い
・食欲が落ちる
・開口呼吸
加齢や体質など 10,000〜30,000円
尿石症 ・トイレの回数が増えた
・血が交じる
ストレスや退室、食生活、水分不足など 100,000〜130,000円

年齢別の注意点

アメリカンショートヘアには年齢によって注意しておきたいケガや病気があります。

しっかり注意してあげることで、長期にわたって健康な生活を送ることができます。

子猫(0歳)

子猫は、様々な体験をさせることや、人と触れ合うことで社会性が高く、人間と共存しやすい性格に成長します。

繁殖能力も高いため、去勢するのであればこの時期です。

子猫のうちは免疫力もまだ低いため、下痢や嘔吐、結膜炎などにかかりやすいです。

頻繁に様子を確認し、雑菌が繁殖しないよう清潔にしてあげてください。

成猫(1歳から7歳)

猫の成長は人間より早く、1歳過ぎれば立派な成猫です。

食事も子供用のものから大人用へ切り替えてあげましょう。

また、成長期も終わり食べ過ぎ、運動不足によって肥満を引き起こす頃です。

肥満は関節炎や糖尿病の原因にもなるため、運動できる環境を整え、食生活に注意し、太り過ぎないようにしましょう。

1歳あたりから膀胱炎、嘔吐することも増え、腎臓に病気を抱えてしまう猫もいます。

新鮮なお水をいつでも飲めるようにしておき、異変を感じたときには、すぐに病院へ連れて行ってあげましょう。

高齢期(7歳以上)

猫は7歳から高齢期に入ります。見た目に変化がなくても、確実に老化は進んでいます。

食事も高齢期用のものに切り替え、今まで以上に体調管理に気を使う必要が出てきます。

腎不全や慢性腎不全によって定期的な通院が必要な猫も増えてきます。

老化の進行や体調に合わせて生活環境を整え、いつでも相談できて信頼の置ける獣医を見つけておくべき時期でもあります。

保険の選び方

ペット保険を選ぶときに、まず重視したいのは補償内容です。

猫種や年齢、現在の健康状態などによって、かかりやすい病気やリスクの高さは異なります。

自分の飼っている猫がどのような病気になりやすいかを把握したうえで、それらの病気をカバーしているペット保険を選ぶといいでしょう。

また、優先順位をはっきりさせておくことも大切です。

ペット保険には色々な種類があり、それぞれ補償内容や保険料、更新年齢の制限、支払限度日数などが異なります。

例えば最大限の補償を受けたいと思うと、月々の保険料が非常に高額になってしまうかもしれません。

後から後悔しないためにも、優先順位を決めたうえで各ペット保険を比較し、どれに加入するかを決めるようにしてください。

保険選びのポイント①補償範囲

「ケガや病気になってしまったとき、保険が適用されると思ったら適用外だった」といったケースもあります。加入前に適用範囲の確認をしておくべきです。

アメリカンショートヘアが加入できるペット保険は「通院から入院、手術までのすべてをカバーするフルカバータイプ」「入院と手術のみ」の補償範囲が限定タイプの2種類が主流です。

ただ、フルカバータイプは手厚い補償となっている反面、保険料が割高になります。

通院頻度が高くなりそうなのであれば、フルカバータイプがおすすめです。

保険選びのポイント②補償割合

ペット保険は治療費に応じて、保険金がおりる仕組みになっています。

実際に発生した費用のうち、どれくらいの割合で保険金がおりるのかは加入する保険のプランによって異なります。

受け取れる保険金が高いほど定期的に支払う保険料も高くなります。

万が一に備え、補償割合の高いプランを選ぶと安心できます。

保険選びのポイント③限度額

年間の通院回数や治療費の金額などに上限が定められることが多いです。

上限を超える部分は全額自己負担となります。

限度額が高いペット保険に加入することで、万が一の際も安心して通院することができますが、保険料もその分高額になります。

保険選びのポイント④免責額

免責額が定められていると、その範囲内の部分は自己負担になります。

例えば、1万円の免責額のペット保険に加入しているとき、4万円の治療費が発生した場合は1万円が自己負担、残りの3万円が保険で賄われる、ということです。

保険選びのポイント⑤保険料の上昇率

ペット保険は補償内容だけでなく、保険料の上昇も考慮する必要があります。

保険料は、基本的に年齢に応じて上昇していきますが、その上昇額は保険会社やプランにより異なります。

一定額ずつ上昇する場合もあれば、一定の年齢で保険料が跳ね上がることもあります。

ペットにとって、保険が最も必要となる高齢期に保険を解約するのを避けるためにも、保険料の上昇もチェックしておきましょう。

保険選びのポイント⑥オプションの充実

ペット保険の中にはオプションサービスの充実しているものもあります。

例えば、「24時間365日、獣医へ無料電話相談できるサービス」「複数飼育主への割引制度」があります。

複数の保険を比較検討して迷ったときは、オプションの充実度で選ぶのもおすすめです。

ただ、あくまでオプションに過ぎないため、メインの補償内容を最重要視したうえで選択するようにしてください。