この記事をまとめると
犬は飼い主と離れると不安や孤独を感じるため、留守番中に問題行動を起こすことがある。上手に留守番させるためには、以下のポイントを押さえることが大切。
ポイントは、以下の3つ。
- 徐々に一人に慣れさせる:最初は短時間から留守番させ、徐々に時間を延ばしていく。いきなり長時間留守番させると、犬が不安やストレスを感じ、問題行動を起こす可能性があります。
- 留守番中に退屈させない:留守番中に遊べるおもちゃやおやつを用意しておくと、犬が退屈せずに過ごすことができる。また、留守番中に犬が吠えたり、物を破いたりしたときは、叱らずに落ち着かせましょう。
- 帰宅時に大声で声をかけない:帰宅時には、犬が落ち着いてから声をかけるようにしましょう。大声で声をかけてしまうと、犬が興奮してしまい、逆効果です。
要約
犬は留守番中に不安や孤独を感じるため、上手に留守番させるためには、徐々に一人に慣れさせ、留守番中に退屈させないようにすることが大切。また、帰宅時には大声で声をかけないようにしよう。
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留守番の訓練をした犬で、大体10時間程度
犬が留守番できる時間は、そもそもどれぐらいなのでしょうか?
これは犬個人に依存する問いなので、明確な答えはありません。
ただし一般的には犬なら8~12時間程度の留守番が限界といわれています。
飼われている犬は、人間が食事や排せつのケアをしてあげなければ健康を害してしまいます。
長時間にわたる留守番の場合は、自動給餌装置を設置したり、排泄場所を自由にするなど犬一匹でも生活できるような工夫をすることが必要です。
ただしどんなに設備を整えても、急激な体調の悪化や事故などの可能性もあるため、半日以上の留守番をさせるのは危険性がつきものです。
また、8~12時間というのは、留守番の訓練をした犬の場合だということを忘れないようにしてください。
留守番の訓練には最初数分程度のごく短い時間から始め、徐々に間隔を長くしていくといったステップが必要です。
個体や体調にあった留守番時間を考えることが大事
子犬と老犬の場合、留守番時間には特に注意しなければなりません。
子犬は必要な食事回数、排泄回数ともに成犬に比べて多くなります。
さらにいたずらをして事故を起こす可能性も高いです。
人間の赤ちゃんに置き換えて考えてみれば、長時間の留守番が危険なことは分かるのではないでしょうか。
また、子犬期はしつけを覚える大事な時期でもあります。
留守番の最中に部屋を荒らしたり、どこでも排泄してしまったりすると今後のしつけに悪影響を及ぼします。
子犬を留守番させる時間は、排泄と排泄の間隔内に収めておくのが無難です。
老犬の場合は体力が衰えており、いきなり体調が悪化する可能性が高いです。
あのときそばにいてあげたら…と後悔しないためにも、留守番時間は短めにしましょう。
どうしても長時間留守にしなければならないときは?
「留守番時間は短めに」と分かっていても、どうしても長時間留守をしなければならない場合もあります。
留守が長引く可能性があるなら、友人知人を頼ったり、ペットシッターやペットホテルのようなサービスを利用することを考えてください。
分離不安とはどんな状態?
留守番中、犬は様々な不安を感じています。
群れで暮らす犬は一人ぼっちの状態に不慣れな生き物です。
この不安が限界に達し、パニック状態に陥ることを分離不安といいます。
留守番時に以下のような行動が見られたら、愛犬は分離不安になっているのかもしれません。
- 物を壊す
- 誰もいない家で吠え続ける
- 下痢や嘔吐
- 食欲がなくなる
- 自傷行為(自分の体を傷ができるほどかんだり、毛をむしったりしている)
- (飼い主の在宅時はトイレでできるにもかかわらず)あちこちに排泄している
- 飼い主が帰宅すると、飼い主から離れられなくなる
- 飼い主が帰ってきた嬉しさで、おしっこを漏らすほど激しく喜ぶ
分離不安になる原因と対処法
分離不安になる犬は、「大好きな飼い主がもう帰ってこないのではないか」という不安から問題行動を起こしています。
犬がこのように考えてしまう原因は、なんなのでしょうか。
例えば捨て犬だったり保護施設で飼われていたといった生育環境の複雑さが精神を不安定にしているケース、留守番中に雷や地震、空腹感などの恐ろしい体験をしたため「留守番=恐怖」と捉えてしまっているケース等があります。
分離不安の犬に留守番をさせるのは、大変なストレスになります。
分離不安の症状が疑われる場合は、獣医やトレーナーなど専門家に相談するようにしましょう。
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犬の安全を守るケージや柵
留守番中、犬は家のどこに入り込んでしまうか分かりません。
犬にとって有害な観葉植物や、誤飲の可能性がある小さな玩具、かじれば感電してしまうかもしれない電気コードなど、人間の家には危ないものがあふれています。
留守番中は犬の行動をある程度制限できるよう、ケージ・クレート・サークル内に入れておくと安全です。
一見窮屈そうに見えますが、犬は本来狭い場所を好む動物といえます。
これらの場所に慣れさせておけば、犬も安心感を得ることができるでしょう。
もし室内で自由行動させる場合は、あらかじめ誤飲の危険性がある物は取り除いておくようにしてください。
加えて、入るべきでない場所には柵を設置しておくとよいでしょう。
なお万が一誤飲してしまった場合、入院や手術で治療費が高額になる可能性があります。
いざというときの治療費を賄うため、ペット保険への加入も検討しておきましょう。
快適な室温
留守番させる部屋の室温は、犬が過ごしやすいように調整します。
特にケージやサークル内で留守番をさせる時は、よく室温を確かめてください。
犬はたとえ不快感を感じたとしても自由に動くことができません。
空調設備などを使い、快適に過ごせる室温を保つようにしましょう。
特に一日の気温の変化が激しい季節は、要注意です。
家を出る時の気温だけでなく、帰宅までの室温を考えて環境を整えてあげてください。
充分な水と食事
留守番中は、水と食事をたっぷり用意してあげてください。
水は一度ひっくり返すと、飲むことができなくなってしまいます。
水がこぼれてしまわないよう安定感のある容器を用意したり、器を複数セッティングしておくとよいでしょう。
慣れた生活環境
犬を留守番させるとき、テレビやラジオを付けておいたほうが安心ではないかと考えたことはありませんか。
これは犬の生活環境によって異なります。
大切なのは、いつも家族がいる時にどのような状態なのかということです。
常にテレビをつけている家ならテレビをつけ、電気がついている家なら電気をつける。
できるだけ慣れた生活環境で、犬を留守番させてあげるようにしましょう。
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短時間の留守番で経験を積ませる
犬にいきなり長時間の留守番をさせるのは厳禁です。
飼い主がいつまでたっても帰ってこない不安から、留守番は恐ろしいことだと刷り込まれてしまいます。
まずは短時間の留守番から始め、徐々に留守番の時間を伸ばしていくのがポイントです。
最初は「犬と同じ部屋から出て、ドアを閉め、すぐに開ける」という簡単なレベルからスタートしてみてください。
「飼い主は時々いなくなるけれど、いつもちゃんと帰ってくる」と犬に安心感を与えることが大切です。
ハウストレーニングをする
前述したとおり、犬を留守番させるときはサークルやクレート内に入れておけると安全です。
しかし、留守番の時にだけ慣れない環境に閉じ込めるのは犬にとってもストレスです。
そこで普段からのハウストレーニングが重要になります。
ハウストレーニングが身についてくると、留守番の時だけでなく、病院への通院やおでかけも楽になります。
ハウストレーニングのポイントは犬にハウス内を「安全で楽しい場所」だと認識してもらうことです。
保護犬の中には過去の経験上、閉じ込められることに抵抗感がある子もいます。
そんな時は、おもちゃやおやつを使って無理のない範囲で少しずつハウスに誘導してみてください。
犬がハウス内を安全基地と捉えられるようになれば、留守番の負担もぐっと軽くなるはずです。
一人遊びに慣れさせる
留守番中犬が手持無沙汰にならないよう、一人遊びに慣れさせることも大切です。
上手に一人遊びができれば、留守番中も寂しさは軽減されるはずです。
犬用のおもちゃなどで一人遊びに挑戦させてみてください。
留守番中におもちゃを与える時は、誤飲の危険性がないものを選ぶことが非常に大事です。
小さいサイズのものはもちろん除外してください。
また途中で壊れてしまってパーツを飲み込むこともあります。
おもちゃの頑丈さをちゃんと確認しましょう。
留守番を特別にしない態度をとることがポイント
愛犬に留守番のトレーニングをさせる時大事なのは、留守番を「特別な儀式」にしないことです。
家を出る時、申し訳なさから過度に声をかけたりスキンシップを取ろうとする行為は、逆に犬の寂しさを増幅させてしまうのでお勧めできません。
出かける時は、さりげなく気配を消すように出かけます。
犬が玩具に夢中になっているときなど、飼い主から気がそれているときに家を出るのがちょうど良いです。
また帰宅時は犬の感情がいったん落ち着いてから、声をかけたり褒めたりしてあげるようにしましょう。
在宅中のスキンシップは充分に
最後にトレーニングをどれだけ積んだとしても、留守番は犬にとって大好きな飼い主と離れる寂しい時間であることを忘れないようにしましょう。
在宅中は散歩、遊びにできるだけ付き合ってあげて、スキンシップを充分にとるようにしてください。
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