ゴールデンレトリバーは、賢く友好的で天賦の作業能力を備えた大型犬です。
飼い主と一緒に何かをすることを好む傾向があるため、最高のパートナーになれる可能性がある一方で、飼い主との信頼関係が得られない場合や十分な運動や遊び、飼い主とのコミュニュケーションが少なすぎると問題行動を起こしやすいとも言われています。
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この記事をまとめると
ゴールデンレトリバーは、穏やかで賢い性格で、初心者でも飼いやすい犬種として人気があります。
しかし、大型犬なので、しっかりとしたしつけが必要となります。
主なポイントは以下の4つ。
- 子犬のうちにしっかりとしつけをしておきましょう。
- リーダーシップを持って、犬に指示を出すようにしましょう。
- 繰り返し、根気強く教えましょう。
- 犬の好みや性格に合わせて、しつけの方法を工夫しましょう。
要約
十分な運動をさせて、ストレスを溜めないようにしましょう。
定期的な健康診断や予防接種を受けましょう。
シャンプーやブラッシングなど、清潔に保ちましょう。
ゴールデンレトリバーは、愛情深く、家族の一員として長く一緒に暮らせる犬種です。しっかりとしたしつけと飼い主の愛情で、素敵なパートナーに育ててあげましょう。
しつけの目的は、人間と犬がお互いにできるだけストレスなく、安心して一緒に生活することです。
しつけの方法はいくつかありますが、犬のもともと持っている性質や性格を理解し、正しいしつけを行うことが非常に大切です。
ゴールデンレトリバーはどんな犬?
レトリバーとは「retrieve(レトリーブ):回収する、取り戻す」する犬、具体的には狩猟の際に地上などに落ちた獲物をご主人のところにもってくることを得意とする犬種のことを指します。ゴールデンレトリバーの歴史の詳細は不明ですが、もともとは鳥猟犬として活躍していました。そのため学習能力が非常に高くて賢い上に従順な性格で、現在も盲導犬や介助犬などの使役犬としても活躍しています。
被毛はダブルコート(オーバーコート+保温・保湿の役割をするアンダーコート)で、抜け毛が比較的多い犬種です。
大型犬なのでかなりの運動量が必要で、さらにその賢さを活かして色々な遊び(アジリティなどのドッグスポーツなど)も可能、そして日々のグルーミング等定期的なお手入れが必要な犬種だと言えます。
ゴールデンレトリバーのしつけ方
しつけは褒めて教えるのが基本で、叩く、蹴るなどの体罰は厳禁です。ポイントは上手くできたら褒めてご褒美を与えることを繰り返すことで、ご褒美はおやつやドッグフードなど食べ物というのが一般的です。
ゴールデンレトリバーは、比較的食べることが好きな犬種ですが、食べ物にあまり関心がない犬もいます。その場合は、食べ物以外にもおもちゃを与えることや優しく撫でること、「えらいね」と優しく声をかけるなど色々なパターンで犬のモチベーションを上げてしつけを行いましょう。
幼少期に覚えさせた方がいいこと
ゴールデンレトリバーに限らず、子犬の頃からの社会化トレーニングは非常に大切です。
社会化というのは、人間と生活するにあたり犬の周りに起こり得る色々な物事に慣れさせることを言います。社会化のコツは、色々な経験や刺激を一度にたくさん受けさせるのではなく、段階を踏んで小さなことからひとつずつ慣らしていくことです。
また、身体を触る、口を開けるなど人間に身体を触れられることに慣れさせることも大切なしつけです。これは、動物病院やトリミングサロンなどで人に触られることに強い恐怖心やストレスをなるべく少なくするための第一歩となります。さらに、愛犬とのコミュニケーションにもなる上に身体の異常を発見しやすくなるというメリットもあります。
もう一つ、是非やっていただきたいことはデンタルケアです。
犬が身体を触られることに慣れてきたら、口の周りや歯に触ることからスタートして、歯みがきなどのデンタルケアにチャレンジしてみましょう。歯と歯茎の健康を維持し、元気で長生きするためにはご家庭でのケアが必須です。
しかし、成犬になっていきなり歯磨きしようとしても嫌がって出来ないことがほとんどなので、子犬の頃から少しずつ慣らしていくことが大切です。
ゴールデンレトリバーのしつけの基礎編
しつけで最低限必要なものは、
- ・無駄吠えをさせない
- ・トイレのしつけをする
- ・咬んでよいものといけないものを教える
の3つです。
しつけを全く行わなかった場合、家の中の好きな場所に排泄し、気になることがあると吠え続け、更に嫌なことがあると咬んだり暴れたり・・・、という犬に育ってしまう可能性があります。さらに、しつけを行わないと飼い主による制御ができないため、犬の体調が悪くても動物病院に連れて行くことすらままならないという事態になり、これは命に関わる問題です。ご自身でしつけを行ってもどうしてもうまくいかない場合は、かかりつけの動物病院に相談してみましょう。
信頼できるトレーナーさんに指導してもらうのも良い方法です。その場合はトレーナーさんに愛犬を預けるのではなく、飼い主さまご自身が愛犬のしつけに参加して教えてもらう方法をおすすめします。
ゴールデンレトリバーのしつけの応用編
上記の基本のしつけにプラスして
-
・サークルやクレートに慣らす
- ・「お座り」や「待て」「伏せ」などのコマンドに従う
というしつけを行いましょう。
<サークルやクレートに慣らす>
クレートやサークルでお留守番が出来ると、不在時の誤飲やいたずらを防ぐことが可能です。また、昨今は水害や地震など自然災害が非常に多く発生しており、避難を余儀なくされる可能性があります。愛犬がクレートやサークルに慣れていない場合、非常時には飼い主だけでなく愛犬のストレスも非常に大きなものになることが予想されます。
非常事態以外でも、動物病院やペットホテル、トリミングサロンなど愛犬がケージ内に入って待つという状況は考えられます。飼い始めてすぐは、サークルやケージから出して欲しくて吠えてしまうこともありますが、要求吠えは無視して、犬があきらめて大人しく過ごせる様になるまで頑張ってみて下さい。
<「お座り」や「待て」「伏せ」などのコマンドに従う>
このしつけは、人と犬とのコミュニュケーションにもなります。また、若い犬に多いお散歩中の他の人や犬に対しての飛びつきを制御するという効果もあります。
教える方法は、おやつやドッグフードなどの食べ物を使う方法が一般的です。
「お座り」は、犬の鼻先におやつを持っていき、ゆっくりと上にあげると自然に座る姿勢になるので、「お座り」と言いながらうまくできたらご褒美を与えることを繰り返します。
「待て」は、同じようにおやつを犬の目の前に置き、待たせます。最初は短い時間からスタートし、うまく待てたら「ヨシ」の言葉と共にご褒美と褒めることを繰り返します。
「伏せ」は「お座り」ができるようになったらさらに低い姿勢になるようにおやつでコントロールし、同様にできたら褒めてご褒美を与えます。
コマンドに従うというしつけは、「犬が喜んで指示に従う」というしつけに繋がります。
他に、くわえたものを離す「放せ」や飼い主が呼んだらそばにくる「おいで」など色々なコマンドを覚えさせると、お互いが楽しいだけでなくとっさの時に役に立つので非常におすすめです。前述したとおりゴールデンレトリバーは高い学習能力を持っている上に、人と共に何か行動をするのが大好きな犬種です。ドッグスポーツやダンスなど、色々なことをアクティブに楽しむことが出来るのもこの犬種の特徴の一つです。
ゴールデンレトリバーは、穏やかで素直な性格です。しかし、自由奔放に育てると後々大変なので、教えるべきことはしっかり教える必要があります。
ゴールデンレトリバーのしつけで特に注意すべきポイントは、
- ・一度決めたルールをコロコロ変えない
- ・嫌なことを無理やり行わない
の2つです。
一度決めたルールをコロコロ変えない
例えば、「ソファーの上に乗らない」「基本的にはサークルの中で過ごす」というルールを作ったとします。ある時はソファーの上で寝ていても怒られなかったのに、ある時は「ダメ」と叱って下に降ろされる、いつもはサークル内で過ごしているのに、お客様がいる日は一日中サークルから出して遊べる、など飼い主側の都合でルールをコロコロ変えないことが大切です。
ルールが頻繁に変わることで犬が混乱するばかりか、自分の要求を通そうとして問題行動に繋がるため、決めたルールはご自身が守る様に心がけましょう。
嫌なことを無理やり行わない
ゴールデンレトリバーは、陽気で明るくフレンドリーな性格の犬が多い一方で、他の犬や人が苦手なタイプや繊細で臆病なタイプもいます。特に子犬の時期に、嫌なことをされ続けて飼い主さんとの関係が悪化すると、吠えや攻撃などの問題行動に繋がる場合があります。愛犬の性格をよく観察して、愛犬が安心して過ごせる様な環境作りを心がけましょう。
「元気いっぱいで病気とは無縁だと思っていたのに、おもちゃを誤飲してしまった」「突然何度も吐いて様子がおかしいので、病院を受診したところ胃捻転を起こしていて緊急手術が必要になった」など、元気な時でも愛犬が病気になったりケガをしたりする可能性は常にあります。
ペットには、人間の健康保険の様な公的な保証制度はありません。そのため、動物病院を受診した際に支払うペットの医療費は、すべて飼い主の自己負担です。状況によっては手術や長期間の通院、治療が必要になることも考えられ、それに伴いペットの医療費も高額になる可能性があります。
このような「予想もしなかった事態」に備える方法として、ペットのために日々ご自身で積み立てをしておく、という選択肢の他にペット保険に加入するという方法があります。ペット保険とは、保険料をペット保険会社に支払うことで、飼い主が動物病院に支払う医療費の一部をペット保険会社が補償してくれるサービスです。
現在多くのペット保険会社がありますが、保険会社や契約プランにより、保険料や補償の内容等は異なります。
補償内容が多ければ多いほど、保険会社に支払う保険料は高くなるのが一般的なので、補償内容の重視するポイントや優先順位についてお伝えします。
ペット保険選びのポイントは
ペット保険を選ぶにあたって優先順位が高いのは、
の2点だと思います。
保険会社に支払う保険料について
保険料は最も安いものでは月に500円~、金額が多いプランでは1万円前後です。補償内容が多ければそれに伴って保険料も高くなるので、情報を集めて比較検討する必要があります。
また、保険会社や加入プランによって異なりますが、加入してから終身までずっと同じ保険料ではなく、保険料の見直しがあるのが一般的です。若い時は安い保険料でも更新の度に保険料が上昇するプランや、ある程度の年齢になったら保険料が一定になるプランなど色々なプランがあります。
なお、年齢が上がるにつれて保険料が高くなり加入条件が厳しくなるのが一般的で、プランによっては加入できなくなる場合もあります。最近ではシニア犬用(8歳~)のペット保険も増えています。特にゴールデンレトリバーは、シニアになってから腫瘍ができやすいと言われている犬種です。
将来のことも考えて情報を集めておくと安心ですね。
補償内容について
補償内容は保険会社やプランによって様々で、
- ・病気やケガによる通院や入院を含め手術もすべて補償する
- ・手術に関する治療費のみ補償する
- ・保険会社が補償する割合は30%、50%、70%が多い(90%や100%もある)
- ・1回の手術につき50万円を補償するなど手術に特化している
などがあります。
補償内容を選ぶポイントとしては、例えばゴールデンレトリバーの場合、外耳炎や皮膚疾患が多い犬種なので何度も通院が必要になる場合も考慮すると同時に、内視鏡検査や胃捻転などの手術が必要になるケースを考えて通院治療だけでなく手術の補償も網羅するプランを選ぶことをお勧めします。
なお、ペット保険は「病気やケガに備える」という目的のものなので、不妊去勢手術、ワクチン接種やフィラリア予防など予防に関するものや、保険加入以前にかかっていた病気やケガについては補償対象外です。また、保険会社による補償は無制限ではなく上限(支払限度額または支払限度日数・回数)があります。
補償内容をしっかり確認してご自身と愛犬にとって必要なプランを選ぶことが大切です。
犬は、人間の4倍から7倍の早さで歳をとります。特に、大型犬は小型犬よりも早く歳をとり7~8歳で「シニア」と言われる年齢になります。そして、歳をとると病気になりやすくなるのは周知の事実です。
ペット保険の中には、電話で獣医師が24時間電話でペットの健康相談に対応してくれるサービスを付帯しているプランもあります。初めて犬を飼う方は、その様な付帯サービスがある保険を選ぶとより安心です。補償内容以外にもなるべく多くの情報を集めて、ご自身と愛犬に合ったプランを選択しましょう。
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