ペット保険で起こるトラブルとは?正しい対処法と未然に防ぐ方法

ペット保険で起こるトラブルとは?正しい対処法と未然に防ぐ方法

この記事をまとめると

ペット保険のトラブル事例と予防・対処法を解説。
ポイントは以下の4つ。

  • 保険金が支払われない・補償対象外などのトラブルがある
  • 待機期間や告知義務違反が原因になることが多い
  • 契約前に補償内容や条件をよく確認しておくことが大切
  • トラブル時は内容を記録し、保険会社に問い合わせる

要約

ペット保険では補償内容の誤解や告知義務違反によるトラブルが発生することがある。加入前に免責事項や待機期間を確認し、更新条件も把握することが大切。

問題発生時は記録を残し、保険会社や消費者センターなどへ相談することが有効である。

ペット保険で起こりやすいトラブルとは

ペット保険は、保険会社や保険商品ごとに補償内容や待機期間、更新時の条件などが異なります。
そのため、「思っていたのと違う」と感じたり、請求の段階でトラブルになったりするケースも少なくありません。

トラブルを回避するためにも、ペット保険で起こりやすいトラブルを知っておきましょう。

トラブル事例①保険金が支払われなかった

ペット保険のトラブルで多いのが、「保険金が支払われない」という事例です。

ペット保険は、補償対象となる病気やケガの治療費の一部を保険会社が負担してくれるものですが、いざ請求したら保険金が支払われなかったということがあります。
また、「保険金は支払われたものの、思ったより金額が少ない」という事例も少なくありません。

たとえば、治療費が10万円かかったのに、実際に補償されたのは1万円ちょっとだったなどといったケースです。
これは自己負担の割合や免責金額、日額限度額などが影響しているためですが、飼い主さんにとっては「ちゃんと保険金が支払われない」というトラブルに感じてしまうでしょう。

トラブル事例②補償対象外と判断された

ペットが病気で通院や手術をしたにもかかわらず、保険会社から「補償対象外」と判断されてトラブルになる事例もあります。

たとえば、同じがん治療でも、抗がん剤は補償されるけど代替医療は補償されない、腎臓病でサプリメントを数種類処方されたけど、1つは補償されて1つは補償されないなど、治療法や処方薬で線引きされていることも珍しくありません。

また、先天性の疾患やワクチンの副反応などは、ペット保険会社によって対応が異なりますが、こうしたことを「補償対象外と判断された」と不満に感じてトラブルに発展しやすくなるのです。

トラブル事例③待機期間中に治療を受けた

ペット保険によっては待機期間が設けられており、加入から一定期間は補償が適用されません。
この期間中に病気が発覚したり治療を受けても、保険金を受け取ることはできず、トラブルに感じる飼い主さんも多いようです。

また、待機期間があけてすぐに動物病院で治療を受けた場合も、病気によっては待機期間中に発症したとみなされて補償を受けられないことがあります。
待機期間中に発症した病気は、その後もずっと補償対象外とされてしまうことが多いため、「せっかくペット保険に加入したのに」という不満につながり、トラブルに発展しやすいのです。

さらに、「症状が出ていたのが待機期間前か後か」で判断が分かれることもあり、飼い主さんと保険会社で認識のずれが生じやすく、大きなトラブルになってしまうこともあります。

トラブル事例④契約更新時に条件が変更された

ペット保険は通常1年ごとに更新されますが、更新のタイミングで条件が変わることがあります。

たとえば、「保険料が大幅に上がった」「かかった病気が補償対象外にされた」「免責金額が設定された」などといったケースです。
特に高齢になるほど保険料の上昇幅が大きくなり、継続を迷う飼い主さんも少なくありません。

さらに、更新時に持病が加わることで補償対象外が増えていくこともあり、「長く加入してきたのに思っていた補償が受けられなくなった」と不満につながりやすくなります。
こうした契約更新時に条件が変わることを、トラブルと感じてしまうこともあるのです。

トラブル事例⑤保険会社の対応に不満を感じた

ペット保険会社の対応そのものに不満を感じて、トラブルに発展することもあります。

たとえば、「問い合わせに対して説明不足」「事務的に淡々と応答された」「融通を利かせてくれない」などの声はSNSでも見ることができるでしょう。

もちろん、対応は人によって受け取り方が異なるため必ずしもどちらが悪いとは限りませんが、こうしたコミュニケーション面でのすれ違いが重なり、最終的に「この保険はダメだ」と感じてしまう飼い主さんもいます。

トラブルの主な原因

ペット保険にはさまざまなトラブルがありますが、どんな原因で起きているのかも知っておくことが大切です。

ここでは、ペット保険に多いトラブルの主な原因を見ていきましょう。

補償内容の理解不足

ペット保険に加入するときに、補償対象や自己負担などの範囲を十分に理解していないことがトラブルの原因の1つにあげられます。

どの治療が対象で、どの治療が対象外かはペット保険ごとに異なり、すべてが同じではありません。
ほかにも、通院回数や保険会社が負担する日額限度額、免責金額の条件など、詳細な内容を把握していないと予想外の自己負担額が発生します。

こうしたことが結果的に「保険金が支払われない」というトラブルにつながりやすくなるのです。

告知義務違反

ペット保険は加入時に必ずペットの健康状態や通院歴を告知する義務がありますが、正しく申告しないと告知義務違反となり、保険金が支払われない原因となります。

告知義務違反は、保険金が支払われないだけでなく、契約が解除されてしまったり、それまで支払われた保険金を請求されたり、詐欺罪で起訴されてしまうこともあるものです。

これは、自分から招いてしまうトラブルであり、告知義務違反をしてもリスクしかないため、ペット保険に加入するときは正しく申告しましょう。

年齢や持病による補償制限

ペットの年齢やこれまでかかったことのある病気などによっては、加入自体ができなかったり、補償が制限されてしまうことがあります。
実際、私の愛犬がペット保険に申し込んだ際には、歯周病による抜歯手術の経験とチェリーアイがあったことから、口腔内疾患と眼科疾患は補償対象外という条件つきの加入でした。

ペット保険は加入者同士の助け合いで成り立っており、健康な状態での加入が原則なので当然のことではありますが、こうした仕組みも理解しておかなければトラブルに繋がりやすいので注意しましょう。

免責事項の見落とし

ペット保険には、保険金が支払われない条件である免責事項が定められていますが、免責事項を見落とすこともトラブルの原因の1つです。

たとえば、特定の治療は補償しない、通院回数の制限、飼い主さんが必ず負担する金額などが免責事項として設定されていることがあります。

何を免責事項としているかはペット保険によって異なりますが、こうした免責事項を見落としたままペット保険を利用すると、思っていた補償が受けられないと感じて、トラブルに繋がってしまうことがあるのです。

加入前に確認すべきポイント

ペット保険のトラブルは、加入前にしっかり補償範囲や条件を確認しておくことで未然に防ぐことができるケースも多いです。

いざとなったときに「保険金が支払われない」とならないためにも、加入前に確認しておきたいポイントをまとめてみました。

補償範囲と免責条件

ペット保険に加入する前には、どんな病気やケガが補償対象になるのかを必ず確認しましょう。
あわせて、免責条件や自己負担額の有無もチェックしておくことが大切です。

ここで注意したいのが、ペット保険は病気やケガをしたときにその治療費の一部を負担してくれるものであり、健康診断や避妊・去勢手術、ワクチン接種などの予防するための医療費は補償対象外という点です。
この点を見落として、「保険金が支払われない」と勘違いしてトラブルに発展することが意外と多くあります。

そのため、補償対象とならない項目もあらかじめ確認しておくことをおすすめします。

待機期間の有無と日数

ペット保険によっては、初年度に病気やケガに対して「待機期間(免責期間)」を設けていることもあります。
トラブルを回避するためにも、待機期間の有無や日数は必ず確認しておきましょう。

待機期間とは、そのペットが本当に健康であるかを保険会社が見極めるための期間で、加入者の公平性を保つために設けられているものです。

待機期間の日数はペット保険会社ごとに異なり、以下のようにかなり幅があります。

  • ・ケガ…0~30日
  • ・病気…15~30日
  • ・ガン…30~120日

もちろん、待機期間がないペット保険もありますが、その場合でもすぐに補償が始まるわけではありません。

この期間中に発症した病気やケガは補償対象外となり、補償が開始されてからもずっと補償対象外とされることが多いため、加入前に待機期間の日数や条件をしっかり確認しておくことが大切です。

保険金の請求方法と期限

保険金の請求方法や、請求期限についても加入前に確認しておきましょう。

窓口精算ができるペット保険であっても、窓口精算に対応していない動物病院を受診した場合や、獣医師の指示で酸素室を自宅レンタルした場合などは、後日に保険金を請求する必要があります。

また、ペット保険によっては診察日の30日以内を請求期限としていたり、獣医師の診断書が必要になることもあるため、請求に必要な提出書類もあわせて確認しておくと良いでしょう。
もちろん、請求期限が過ぎてしまった場合や解約後でも、ペット保険の補償期間内にかかった治療費であれば、原則3年以内であれば請求が可能です。

ただ、保険会社が定める期限内に請求したほうが、スムーズに保険金が支払われやすく、請求し忘れといったトラブルも防げるため、請求方法と期限は把握しておくことをおすすめします。

契約更新時の条件や保険料の変動

ペット保険は、基本的に1年ごとに契約が自動更新されますが、更新時の条件や保険料の変動がどのようになっているか確認しておきましょう。

約款や重要事項説明書を読むと、「利用状況によっては特定の病気や部位を補償対象外にする」と明記されていたり、「保険料が上がる可能性がある」と明記されているものもあります。

実際に私が現在加入しているペット保険は、更新時に条件を追加することはないと明記されているほか、1年間の利用回数に応じて翌年度の保険料が割増引されるということもきちんと説明がされています。

こうしたことを把握しておくだけでトラブルを未然に防ぐことができるため、面倒でも隅々までしっかり読み込みましょう。

トラブルが起きたときの対処法

ペット保険でトラブルが起きてしまったときは、まず約款や重要事項説明書をしっかり確認しましょう。
もしかしたら、書かれているのに見落としていてトラブルになってしまうことも少なくありません。

約款や重要事項説明書を読んでも解決しない場合やわからない場合は、これからご紹介する対処法を参考にしてください。

保険会社への問い合わせと内容の記録

ペット保険でトラブルが起こったときは、保険会社に問い合わせをしましょう。
このとき、問い合わせた内容を記録しておくことが重要です。

どんなやり取りをしたかボイスレコーダーで録音しておくと、後から内容を正確に振り返ることができます。

メモだけでは誤解が生じやすく、トラブルが起きて冷静な判断ができない状況ではすべてを思い出すことは難しいでしょう。
記録を残すことは「言った・言わない」といった不要なトラブルを防ぐことができ、万が一のときにも証拠として役立ちます。

消費者センターや弁護士に相談する

保険会社への問い合わせで解決できない場合は、消費者センターや弁護士に相談することも有効です。

また、ペット保険は損害保険会社や少額短期保険会社が取り扱っているため、専門の窓口を利用することもできます。

これらの窓口では、専門の相談員や弁護士がペット保険会社と相談者の間に入り、紛争解決(和解など)の支援を行ってくれます。
こうした第三者の力を借りることで、感情的にならず冷静にトラブルを解決することができるでしょう。

クーリングオフ制度の活用

ペット保険に加入して間もない場合では、クーリングオフ制度が利用できることもあります。

クーリングオフとは、申込日や重要事項説明書を受け取った日から8日以内であれば、契約を撤回したり解除することができる制度です。
すでに保険料を支払っている場合は返還され、違約金なども発生しません。

ただし、基本的にクーリングオフは1年以上の契約が対象です。
ペット保険のように1年単位で更新する契約では、法律でクーリングオフ制度の適用が義務付けられているわけではありません。

そのため、加入した保険会社がクーリングオフに対応しているかどうかは、問い合わせて確認することをおすすめします。

ペット保険の選び方

ペット保険は、選び方を間違えるとトラブルを招きやすくなります。
せっかく加入したのに、いざ必要になったときに使えないのは、加入したことを後悔することにもなりかねません。

私自身、8年以上ペット保険のお世話になっていますが、その間に何度も高額な治療費の負担を軽減できて、加入していて本当に良かったと感じてきました。

でも、最初に加入するときはどのペット保険を選んで良いかわからず、とても悩んだことを覚えています。
そしてその後は、仕事の中で毎年さまざまなペット保険を調査してきました。

だからこそわかる、失敗しないためのペット保険の選び方をご紹介します。

ペット保険選びのポイント

ペット保険には、通院・入院・手術のすべてをバランスよく補償してくれるフルカバータイプと、入院や手術などの治療費が高額になりがちなものだけを補償してくれる一部カバータイプがあります。

どちらを選ぶかは、「何を補償してもらいたいか」によって異なりますが、通院が増えるシニア期以降のことも考えるとフルカバータイプを選んでおいたほうが安心です。

ただし、ペット保険の補償タイプだけで判断するのは不十分と言えます。
ペットが生涯にわたって加入するということを踏まえ、以下のポイントを確認しましょう。

  • ・シニア期以降の保険料が負担にならないもの
  • ・自分のペットがかかりやすい病気が補償されるもの
  • ・更新時に継続不可となる可能性がないもの

ここでもう少し、詳しく解説しますね。

シニア期以降の保険料が負担にならないもの

ペット保険を選ぶときは、現在のペットの年齢だけでなくシニア期以降の保険料も確認しましょう。

ペット保険は1年ごとに更新が必要ですが、ペットの年齢が上がると保険料も高くなります。
特にシニア期以降は病気のリスクが高まることから、保険料も高額になりがちです。

保険料が負担となって続けられなくなってしまっては、ペット保険の意味がありませんね。

若い頃は保険料が安くても、シニア期以降は月に3万円近い保険料というペット保険もあるので、払い続けられる保険料であるかをよく考えてみましょう。

自分のペットがかかりやすい病気が補償されるもの

さまざまなペット保険があるように、補償内容も保険会社によって異なります。
そのため、自分のペットがかかりやすい病気が補償対象になっているかを確認しましょう。

たとえば、歯周病や膝蓋骨脱臼、心臓病や腎臓病などの慢性の病気など、どのペットも注意したい病気があります。

さらに、犬種や猫種によっても特にかかりやすい病気が存在しますが、そうした病気が補償対象外になっていれば100%自己負担です。

また、ペット保険によっては1つの病気が完治するまで回数がリセットされなかったり、シニア期に入ってからシニアペットがかかりやすい病気が補償対象外となるものもありますよ。

ペット保険を上手に活用するためにも、補償対象となる病気はしっかりチェックしておきましょう。

更新時に継続不可となる可能性がないもの

基本的にペット保険は1年ごとに自動更新されますが、保険商品によっては更新前の利用状況やペットの状態で継続不可と判断して契約終了になってしまうものもあります。

約款や重要事項説明書の更新時の条件をよく読み、継続不可となる可能性がないペット保険を選びましょう。
継続不可となってしまった場合、新しいペット保険に加入することは難しく、加入できたとしても条件つきとなってしまう可能性が高いです。

また、1年間の利用回数が上限に達したり、1年間のペット保険会社の補償金額が上限に達した場合、トータルの補償限度額に達した場合に、その時点で契約終了となるペット保険も存在します。

ペット保険によって更新時の条件は異なり、「継続不可とすることはない」と明記しているペット保険もあるので、心配な場合はそうしたペット保険を選ぶと良いでしょう。

この記事の監修者

高田菜月

高田菜月

老犬・老猫のトータルケアサロン開業を目指すペットライターです。経験や知識を活かして各種メディアで記事の執筆や監修を行っています。
【保有資格】
ペットフーディスト / 犬の管理栄養士 / ペット看護士 / ペットセラピスト / トリマー・ペットスタイリスト / 動物介護士 / ホリスティックケア・カウンセラー / JKC愛犬飼育管理士 / YMAA薬機法・医療法適法広告取扱個人認証規格 / ペットフード安全管理者 / メディカルトリマー

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