猫の飼い始めにするべきことは?
この記事をまとめると
猫を飼い始める際には、以下のような準備や手続きが必要です。
準備のポイントは以下の7つ。
- 猫の種類や性別、年齢などを決める
- 猫を迎える環境を整える
- 猫の飼い方やしつけを学ぶ
- 手続き
- 避妊・去勢手術を検討する
- ペット保険に加入する
- 地域の条例や規則を確認する
要約
猫を飼う際には、事前にしっかりと準備と手続きをしておくことが大切です。
猫は、飼い主とのコミュニケーションを大切にする動物です。
猫が安心して暮らせる環境を整え、愛情をもって接することで、長く一緒に暮らすことができます。
猫を家に迎えて最初にすべきことは、猫を新しい環境に慣れさせることです。
見知らぬ環境に連れてこられた猫に、「ここは安全な場所なんだ」と感じてもらえることが何より重要です。
最初はケージ内を安全基地に
家に猫を迎えたら、最初はケージ内に生活環境を整え、安全基地として利用できるようにします。
ケージの中には最低限「トイレ用の砂」と「水・フード」を用意してあげましょう。
また猫にとってなじみのある物(保護先やペットショップのケージで使っていた毛布やタオルなど)があれば、一緒においてあげると安心できるはずです。
かまいすぎない
家にかわいい猫が来たとなれば、たくさん触ったり、抱っこしたくなるものです。
しかし、新しい人間に出会った猫はとても緊張していることを忘れないでください。
特に保護猫は前歴によっては人間からひどい扱いを受けていた可能性もあり、人間不信に陥っている子もいます。
疲れている初日はたくさんの人間が囲むことは避け、環境に慣れてから徐々に距離を近づけていくようにしましょう。
睡眠はたっぷりとらせる
「ねこ」という言葉は「寝る子」からきているという説があるように、猫はとてもたくさん寝る動物です。
成猫でも1日に14時間、子猫はさらに長く18時間~20時間寝ることもあります。
猫にはたくさんの睡眠が必要です。寝ているときは邪魔をしないようにしてあげましょう。
室内探索は充分にさせてあげよう
猫がある程度新しい環境に慣れ、ケージの外に出るようになったら、充分室内を探索させてあげましょう。
猫は自分の周りを探索し、環境を把握してから初めて安心することができます。
ただし、ここで注意したいのが室内の危険物の存在です。
ボタンやつまようじなどの細かいものは、誤飲の危険性があります(特に糸などのひも状のものは、腸に張り付いてしまいます)。
また、家具と家具の隙間に挟まってケガをしてしまうこともあります。
体が小さく好奇心が旺盛な子猫は、特に要注意です。
室内探索中は、目を離さないようにしましょう。
猫の寿命を延ばすには、健康状態の把握が重要です。猫を飼い始めたら、まずは動物病院で健康チェックをしましょう。
健康診断でかかりつけのお医者さんを見つけよう
野良生活をしていた猫は、劣悪な食生活や病気の猫との接触により持病を抱えている場合があります。
健康診断で体の状態を把握すれば、病気を治療したり、病気の進行を抑えたりすることができます。
保護猫だけでなくペットショップで購入した子猫の場合も、なるべく健康診断に連れていってあげてください。
また繁殖の予定がなければ、去勢・避妊手術についても早めに相談しておくとよいでしょう。
健康診断には、猫の健康状態を把握するという以外にもメリットがあります。
まず、猫を飼うのに慣れていない人が、猫の飼い方について獣医さんにアドバイスをうけることができます。
そして、かかりつけの動物病院を探す手掛かりにもなります。
健康診断を受けることで、動物病院の雰囲気や獣医さんの人柄をある程度つかむことができるでしょう。
健康診断を通して、猫のかかりつけ病院を探してください。
ワクチン接種で病気を予防しよう
病気を未然に防ぐことも、猫の健康寿命を延ばすには大事なことです。
猫の病気の中には、ワクチン接種で予防が可能なものがいくつもあります。
ワクチンで予防できる病気をご紹介します。
- 猫ウイルス性鼻気管炎
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫汎白血球減少症
- 猫クラミジア感染症
- 猫白血病ウイルス感染症
- 猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズウイルス)
- 狂犬病
ワクチンにはどの病気を予防するかによって「3種混合」「4種混合」「5種混合」「単体」といった種類があります。
室内飼いの猫なら「3種混合」、外出をする猫(他の猫と接触する可能性)があるなら「4種混合」もしくは「5種混合」が推奨されます。
子猫の場合は生後2~3か月ごろから、ワクチン接種を始めましょう。
ペット保険への加入を検討してみよう
健康診断とワクチン接種がひと段落したら、ペット保険への加入も検討してみましょう。
猫は人間と違い、健康保険が効きません。
その分、病気をしたときの医療費は高額になる可能性が高いのです。
ペット保険に入れば、病気やけがで動物病院にかかった時、医療費の一部をペット保険が補償してくれます。
ただし、すでに何らかの病気に感染している場合には、ペット保険に加入できないことがあります。
また多くのペット保険がワクチン接種で防ぐことができる病気の治療費を補償対象外にしています。
ペット保険に検討するする際は、事前の健康診断とワクチン接種を済ませておきましょう。
猫と人間が快適に暮らしていくためには、猫にトイレを覚えてもらわなければなりません。
トイレグッズを設置しよう
基本的に、猫は犬に比べてトイレのしつけは楽です。
猫用のトイレグッズ(猫用トイレと猫砂)を用意してあげて、猫が排泄のそぶりを見せたらトイレの場所に連れていってあげるだけでOKです。
これを繰り返すと、猫は自分のトイレの場所を自然と覚えるようになります。
猫の排泄のサインは以下のような行動から読み取ることができます。
・そわそわして落ち着きがない
・床をクンクン嗅ぐ
・床をかくしぐさをする
なお多頭飼いをする場合でも、猫のトイレは一人一台用意してあげましょう。
トイレに失敗したときは?
最初のうちはトイレに失敗してしまうこともあるかもしれません。
トイレとは全然違う場所に排泄をしていた場合は、猫の排泄物をトイレットペーパーにつけて、本当のトイレに入れておきます。
また何度も同じ場所で排泄をしている場合は、猫がその場所をトイレだと思い込んでいる可能性があります。
もし可能なら、その場所にトイレ自体を移動してあげるという対処の仕方もあります。
あわせて読みたい
愛猫の高齢期を迎える準備猫と一緒に暮らし始めると、柱や床に爪の跡ができていることに気が付くはずです。
大切な家具や床、壁を爪とぎから守るにはどうしたらよいのでしょうか。
猫の爪とぎは自然な行為
まず、猫の爪とぎを止めさせることは無理だと知ってください。
猫は爪とぎをすることで、古い爪の一部をはがし、伸びすぎた爪を適切な長さに保っています。
身を守り、獲物を捕まえる大切な爪の鋭さを維持するのは、猫にとって大事なことなのです。
また爪とぎはマーキングやストレス解消、「かまって!」という飼い主へのアピールにも使われます。
猫の爪とぎを無理にやめさせようとすると、猫のストレスになってしまいます。
市販の「爪とぎグッズ」を用意しよう
壁や家具など人間にとって都合の悪い場所で爪とぎをしてほしくないなら、猫が気に入る爪とぎを別に用意してあげることが必要です。
市販の「爪とぎグッズ」には様々な種類のものが発売されています。
素材となるのは段ボール、麻、カーペット、畳などがあります。
猫の個性によって好みの「爪とぎグッズ」は変わってきますので、愛猫お気に入りの一品を探してみてください。
一般的には、立ってがりがりできる高さのものが好まれるようです。
爪とぎのしつけ
「爪とぎ」のしつけは子猫のうちから始めるのが理想的です。
新しい「爪とぎグッズ」を購入したら、猫の爪をすりつけて、猫自身のにおいを付けてあげます。
爪とぎを始めようとしたら、優しく抱き上げて「爪とぎグッズ」のところに連れていきます。
マタタビなどで猫を「爪とぎグッズ」の前に誘導することもできます。
「爪とぎ防止グッズ」の活用
どんなに頑張ってしつけをしても、時には猫が大事な家具に爪を立ててしまうということもあるかもしれません。
そんなときでも猫をひどく叱ったり、たたいたりするのは厳禁です。
どうしても爪とぎをしてほしくないところがあるなら、「爪とぎ防止グッズ」を使って場所を保護するようにしてください。
保護シートや爪とぎ防止スプレーなどのグッズは簡単に手に入ります。
爪とぎ防止スプレーには猫の嫌がるにおいが含まれており、猫がそばに寄るのを防ぎます。
ただし、たくさん使うことで愛猫にストレスを与える可能性があるので、使い方には注意しましょう。