12周年

【獣医師監修】トイプードルの平均寿命は?
長生きの秘訣は?

【獣医師監修】トイプードルの平均寿命は?長生きの秘訣は?

(一社)ペットフード協会が実施している実態調査の最新のデータによると、犬の平均寿命は14.65歳という結果でした。
一般的に、超小型犬・小型犬は中型犬や大型犬より寿命が長いと言われています。
上記の実態調査結果でも、超小型犬の平均寿命が最も長く15歳を超えています。
*参考:令和3年度 全国犬猫実態調査より https://petfood.or.jp/data/chart2021/6.pdf

この記事をまとめると

トイプードルの平均寿命は「超小型犬」にあたり、約15歳。
そして、ギネスに認定されている世界最高齢のトイプードルは20歳で、これは人間に換算すると約100歳。

長生きの秘訣は、以下の5つ。

  • 食事に気を付ける
  • 適度な運動・散歩をする
  • デンタルケアを行う
  • 太らせない
  • 愛犬の様子をよく観察し、おかしいと思ったら早めに動物病院を受診する

要約

トイプードルの平均寿命は「超小型犬」にあたり、約15歳。
そして、ギネスに認定されている世界最高齢のトイプードルは20歳で、これは人間に換算すると約100歳。
これらのポイントを押さえることで、トイプードルの健康を守り、長生きにつなげることができます。

トイプードルの平均寿命・最高寿命はどれくらい?

トイプードルは「超小型犬」にあたり、平均寿命は約15歳です。
そして、ギネスに認定されている世界最高齢のトイプードルは20歳で、これは人間に換算すると約100歳で、かなりのご長寿です。

個人的な感想ではありますが、わたしの勤務先の動物病院に通院している最高齢のトイプードルは18歳6ヶ月の女の子です。持病はあるもののとても元気なので、わたし自身も「トイプードルは長生きする犬種だな」という印象があります。

トイプードルがかかりやすい病気やその治療法・治療費

前述したとおり、トイプードルは比較的平均寿命が長い犬種ですが、その反面トイプードルに多くみられる病気があります。
また、他犬種に比べて圧倒的に多いケガは「前肢の骨折」です。

トイプードルがかかりやすい病気とその治療法・治療費について

外耳炎

外耳炎とは外耳道(鼓膜の手前までの耳道)に炎症が起こる病気です。
外耳炎の原因は様々で、細菌感染や耳ダニなどの寄生虫によるものやアトピー・アレルギー疾患、内分泌疾患などがあります。
また、家庭での過剰な耳掃除が、外耳炎の原因となる場合があるので注意が必要です。

外耳炎の治療法・治療費

原因に応じて内服薬の投薬や点耳薬の投薬を行います。
軽度であれば治療の反応が良い場合がほとんどですが、複数の原因がある場合と外耳炎が慢性化している場合は完治しないこともあります。

治療費は診察料と投薬を含めて5000円前後です。
ただし、内分泌疾患を伴う場合には内服薬が高額になる場合や、外耳炎が慢性化している場合は長期に渡って治療を続ける必要があります。

膝蓋骨脱臼

本来のあるべき位置から膝蓋骨(俗にいう膝のお皿のことです)がずれて外れてしまう病気です。
具体的には、大腿骨にある滑車溝という溝から内側や外側にずれてしまう病気で、外傷による原因以外は遺伝的な要因が関わっていると言われています。

膝蓋骨脱臼の治療法・治療費

治療法は、膝蓋骨の脱臼の状態や外れやすさ(グレードと言い、4つに分類されています)、年齢や体重などを総合的に判断し、痛み止めやサプリメントなどの内服をする内科療法か、膝蓋骨が外れないように膝の状態に合わせた方法で行う外科手術を選択します。

治療費は、内科療法と外科療法では大きく異なります。
内科療法では診察やレントゲン検査を含めても2万円前後、手術の場合は入院も含めると1回20万円~40万ほどの高額治療になることが予想されます。

流涙症

目の周りが常に涙で濡れ、目の周りの毛が茶色く変色する病気です。
涙の量が増える、もしくは涙がうまく鼻腔に排出できないことが原因で、具体的には鼻涙管の閉塞、逆さまつ毛、異物、アレルギー性結膜炎、角膜の傷などが考えられます。

流涙症の治療法・治療費

治療法は異物やまつ毛の除去、点眼薬の使用、さらにアレルギーに対する食事療法や内服薬の使用などを行います。
また、鼻涙管の閉塞の場合は、全身麻酔下で鼻涙管の洗浄を行う場合もあります。

治療費は診察料・角膜の傷や涙の量の測定、点眼薬・内服薬等で1万円前後です。
全身麻酔を行う場合は、2万円以上の治療費がかかる場合があります。

前肢の骨折

トイプードルのルーツは鳥猟犬と言われ、非常に活発で運動神経がよい犬種です。
しかし、前腕骨、特に橈骨(とうこつ)と尺骨は非常に細く、ソファーや椅子から飛び降りる、抱いていて落下するなどが原因で簡単に骨折してしまいます。

前肢の骨折の治療法・治療費

状況に応じて手術方法が異なりますが、主にプレートによる固定を行う外科手術を行います。
トイプードルなどの小型犬は骨が細く血流が少ないために、術後の癒合不全の可能性があります。
ほとんどの場合は外科手術を行うため、少なく見積もっても20万円以上の高額な治療費が必要です。

進行性網膜萎縮症

両目の網膜が変性・萎縮する病気で、徐々に進行し失明する遺伝性疾患です。

進行性網膜萎縮症の治療法・治療費

遺伝子検査によって確定診断やキャリア犬の検出が可能ですが、治療法はありません。
また、現在見つかっている遺伝子変異以外の原因も関与しているとも言われます。
遺伝子検査はおよそ1万円前後です。

トイプードルが長生きする秘訣・飼い方のコツ

トイプードルは、比較的寿命が長い犬種ですが、より元気で長生きする秘訣やトイプードルならでは性質を考慮した飼い方のコツをご紹介します。

トイプードルが長生きする秘訣とは?

長生きの秘訣は多々ありますが、重要だと考えられる長生きの秘訣をピックアップしてまとめました。

食事に気をつける

ライフステージに合わせた総合栄養食を与え、愛犬がしっかり必要な栄養が摂れるように気を配ることは非常に大切です。
手作り食はメリットも多くありますが、自己流のレシピでは栄養のバランスを考慮するのが非常に大変なので、動物栄養学を学んでから実践することをお勧めします。

適度な運動・散歩をする

犬はそもそも「動きたい」という衝動が強い動物です。
年齢や体力に合わせた適度な運動や散歩は、愛犬の心身の健康を良好に保つためにも重要です。
平日にお散歩の時間が長時間取れない場合は、家の中でおもちゃを使って遊んであげることで、愛犬のストレス解消に役立ちます。

デンタルケアを行う

歯周病は単に歯が汚いという見かけの問題や、口腔内だけの問題にとどまらず、心疾患や内臓疾患との関連が報告されています。
歯周病の予防にはお家でのデンタルケアが必須ですが、成犬になってから急に始めようとしても嫌がって触れないことがほとんどです。

また、日本では3歳以上の犬の約8割が歯周病または歯周病予備軍だと言われています。 子犬の頃からご自宅でのデンタルケアを習慣づけましょう。

太らせない

肥満は、ガン・呼吸器疾患・脂質代謝異常・整形外科疾患などのリスクを高めます。
また、肥満や過体重の動物は短命の傾向があると言われています。
トイプードルの体重は4kg前後で、人間の10分の1以下です。人間の感覚で「ほんの少し」だと思っても犬にとってはかなりの分量になるという意識を持ちましょう。
さらに、人間の食べ物を愛犬に与えること、市販の加工品の犬のおやつを与えることはなるべく控えることをお勧めします。

愛犬の様子をよく観察し、おかしいと思ったら早めに動物病院を受診する

食欲の有無、排便・排尿の様子、呼吸状態、姿勢など、普段から愛犬をよく観察し、愛犬の身体に毎日触れることが病気の早期発見につながります。
犬の一日は人間に換算すると4日~7日と言われています。
例を挙げると「3日間ご飯を食べない」=「10日以上食事をしていない」ということです。
おかしいと思ったら、早めに動物病院を受診する習慣をつけましょう。

トイプードルの飼い方のコツ

現在は愛玩犬として飼育されているトイプードルですが、そのルーツは水の中の作業を得意とする鳥猟犬です。
もともとの犬種特有の性質の特徴から、トイプードルは超小型犬の中でも特に適度な運動やお散歩を必要とします。
また、運動や遊びが不足する以外にも飼い主とのコミュニケーション不足が続くと、破壊行動などの問題行動が起こりやすくなる傾向があります。
さらに、しつけをしっかり行わないと分離不安になりやすくなるので注意が必要です。

保険の選び方

若くて元気な犬でも、病気になったりケガをしたりする可能性は常にあります。
しかし、ペットには人間の様な公的な保険制度はないため、病気やケガの治療に支払う医療費は、すべて飼い主の自己負担です。
そのため、治療内容によっては非常に高額になるケースも多く、前述したトイプードルに多い病気・ケガの中でご紹介した治療費の金額を見て、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このような、思ってもいなかった突然の出費に備えておくための選択肢の一つとして、ペット保険があります。
ペット保険とは、保険料をペット保険会社に支払うことで、飼い主が動物病院に支払う医療費の一部をペット保険会社が補償してくれるサービスです。
現在ペット保険を扱う会社は10社以上あり、保険会社や契約プランにより保険料や補償の内容等は異なります。
一般的には、補償内容が多ければ多いほど保険料は高くなります。
多くの保険会社やプランの中でご自身と愛犬に最適なペット保険を選ぶためには、情報を集めて比較検討をする必要があります。

ペット保険選びのポイントは?

「保険料はなるべく抑えたい」「なるべく多くの補償や付帯サービスを受けられる保険が安心」などペット保険に求める内容は、人それぞれ違いますが、ペット保険を選ぶにあたって優先順位が高いのは、
・保険会社に支払う保険料
・補償内容
の2点だと思います。

保険会社に支払う保険料について

保険料は最も安いものでは月に500円~、金額が多いプランでは1万円前後です。
補償内容が多ければそれに伴って保険料も高くなるので、補償内容とのバランスを考えて検討しましょう。
また、保険料は加入してから終身までずっと同じではありません。
若い時は安い保険料でも更新の度に保険料が上昇するプランや、ある程度の年齢になったら保険料が一定になるプランなど保険料の見直しが行われます。
なお、年齢が上がるにつれて保険料が高くなり加入条件が厳しくなる傾向があり、プランによっては加入できなくなる場合もあるので注意が必要です。

補償内容について

補償内容は保険会社やプランによって様々で、

  • ・病気やケガによる通院や入院を含め手術もすべて補償する
  • ・手術に関する治療費のみ補償する
  • ・保険会社が補償する割合は30%、50%、70%が多い(90%や100%もある)
  • ・1回の手術につき50万円を補償するなど手術に特化している

などがあります。

補償内容を選ぶポイントとしては、例えばトイプードルの場合、外耳炎や皮膚疾患が多い犬種なので何度も通院が必要になる場合も考慮すると同時に、前肢の骨折など手術が必要になるケースを考えて通院治療と手術の補償を両方補償してもらえるプランを選ぶことをお勧めします。

また、ペット保険は「病気やケガに備える」という目的のものなので、不妊去勢手術、ワクチン接種やフィラリア予防など予防に関するものや、保険加入以前にかかっていた病気やケガについては補償対象外です。
ただし、トイプードルに多い膝蓋骨脱臼は先天性疾患に分類されますが、膝蓋骨脱臼の手術も補償するというプランもあります。
さらに、保険会社による補償は無制限ではなく上限(支払限度額または支払限度日数・回数)があります。
また、繰り返しになりますが、ある程度の年齢になると加入や更新ができないペット保険があるので注意が必要です。
その反面、最近はシニア専用のペット保険や終身に渡って補償を継続できる保険も増えています。
さらに、ペットのしつけや病気についての相談を24時間いつでも獣医師が受け付けてくれる付帯サービスがあるペット保険、人間の医療機関の様に動物病院の窓口で清算ができるペット保険、保険請求の手続きが簡素化されていてわかりやすい保険など便利なサービスもあります。
ペット保険に加入する際には、保険料と補償内容のバランスの他、補償内容や条件をしっかり確認し、ご自身と愛犬にとって必要なプランを選びましょう。

この記事の監修者

大熊真穂

大熊真穂

現在複数の動物病院で臨床獣医師として勤務しながら専門知識や経験を活かして各種メディアや個人サイトでライターとして情報を発信している。
▼ドリトルけいのいぬねこ健康相談室
https://www.dolittlekei.com/
ライフワークは「ペットと飼い主様がより元気で幸せに過ごすお手伝いをする」こと。

関連ページ

外耳炎はペット保険でカバーできるか?