ランキングの根拠と算定方法について
当社運営のペット保険ステーションのランキングは、メディア全体での契約件数に基づき、以下の方法にて算定しています。
- 算定対象:ペット保険ステーション経由で各保険会社へのお申込み数
- 算定期間:毎月毎
- 算定方法:当社にて毎月集計
- 算定対象地域:日本
動物病院で「ペット保険には入った方がいいでしょうか?」という質問をすると、おそらくほとんどの獣医師が「入った方がいいですよ」と答えると思います。
シニア期のペットだけでなく、若くて元気なペットも突然ケガをする可能性や病気になる可能性があり、これは全く予想ができません。
もちろん、ペット保険会社に保険料を支払う代わりに、飼い主様ご自身で毎月積み立てをしてペットに何かあった時のために備える、という選択肢もあります。
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その理由は、ペット保険の加入はペットの治療費の自己負担が減るというメリットだけではないからです。
ここでは、ペット保険の加入によって得られるメリットについてお伝えします。
ペット保険の加入によって得られるメリット
ペット保険に加入する主なメリットは、治療費の自己負担が減る、動物病院に行きやすくなる(通院のハードルが下がる)、飼い主様の安心感につながる、の3つです。
動物病院での治療費の負担が減る
人間とは異なり、動物には公的な医療保険制度はありません。そのため、動物病院での治療費は全額自己負担です。
しかし、月々の保険料をペット保険会社に支払うことで、本来全額自己負担である動物病院の治療費をペット保険会社に補償してもらえます。
なお、補償の割合は、加入する保険会社やプランによって異なります。
高額になりがちな動物病院の治療費を補償してもらえるのは、飼い主様の経済的な負担を軽くする効果があり、ペット保険加入の一番のメリットです。
動物病院に行きやすくなる
動物病院での治療費は、同じ治療を行っても病院によって治療費が異なります。
その理由は、法律の規定によりそれぞれの病院で診察や治療に関わる費用を決めているからです。
ペットが健康で過ごすための秘訣の一つは、おかしいと思ったらすぐに診察を受ける習慣です。
しかし、全額自己負担、そして高額になる可能性がある動物病院の治療費は、飼い主様にとってペットの健康上の不安と同じくらい大きな不安材料となるのではないでしょうか。
しかし、ペット保険に加入することにより、「治療費の負担が軽くなる」という前提ができるため、動物病院の受診のハードルが下がります。
こまめに動物病院を受診することは、病気の早期発見・早期治療につながり、これは経済的なこと以上に非常に大きなメリットです。
飼い主様の安心感につながる
ペット保険会社には、困った時に獣医師に24時間無料で電話相談ができる、ペットが迷子になった時に探してくれるなど、飼い主様の不安に寄り添ってくれる付帯サービスを提供しているプランがあります。
わたしの勤務先でもそのような付帯サービスを利用し、「ペット保険に入っているから安心です」というお話を飼い主様からよく伺います。
このように、治療費の補償以外でも「安心感につながること」はペットを飼っている方には非常に心強いメリットの一つです。
ペット保険を選ぶ際には、メインとなる補償内容はもちろん、治療費の補償割合や補償サービス、そして加入年齢について検討する必要があります。
メインの補償内容は?
ペット保険は、病気やケガに備えることが目的です。
さらに、ペットの病気やケガは、通院で治療する場合、手術や入院治療が必要な場合が想定されます。
ペット保険のプランには
・通院治療のみ補償する
・通院治療と手術・入院治療を補償する
・手術に特化し、高額な手術費の補償が可能
などのプランがあります。
また、一般的に補償内容が多ければ多いほど月々の保険料は高くなります。
「子犬でケガもしそうだから、通院と手術の両方を補償してくれるプランにしよう」
「月々の保険料は抑えたいから、通院は自費にして高額の治療費が必要な手術に特化したプランにしよう」など、ご自身とペットにあった補償内容を検討して決めましょう。
治療費の補償割合と補償サービスについて
補償割合にはどんなプランがある?
補償割合とは、動物病院での治療費のうち、保険会社が補償する割合のことです。
30%、50%、70%のプランが一般的ですが、90%や100%保険会社が補償するプランもあります。
例)自己負担額11,000円で70%の補償割合のペット保険に加入の場合
70%:ペット保険会社 7,700円
30%:自己負担 3,300円
補償サービスはどんなものがある?
ペット保険会社は治療費の補償だけでなく、様々なサービスを提供しています。
以下は、ペット保険の補償サービスの例です。
・動物病院での支払い時に補償額を差し引いて窓口精算できる(対応可能動物病院のみ)
・毎年便の検査を無料でしてもらえる
・何かあった時の窓口対応が充実している
・歯科治療に対応している
・アプリやラインなど、保険料の請求方法が簡素化されていて飼い主様でも簡単に請求できる
・多頭飼育割引・マイクロチップ割引、無事故割引などの割引制度が充実している
・新型コロナウイルス感染症に感染してしまった飼い主のペットを無償で預かるサービスがある
・自分のペットが他の人やペットにけがをさせてしまった、自分のペットが車や物を壊してしまったなどの際に賠償金の支払いや保険会社が間に入って示談をしてくれるプランがある
上記以外にも、先述した獣医師の無料電話相談が受けられるサービスなどがあります。
ペット保険の加入年齢は?
保険会社やプランによっては、ある程度の年齢になると加入できない場合があります。
その反面、シニアのペットに特化した保険や、若い頃から継続して加入し続けていれば終身続けられる保険もあります。
一般的には、加入年齢が高くなればなるほど保険料は高くなる傾向です。
ご自身のペットのライフステージを考えて、ペット保険を選択しましょう。
ペット保険に加入する際に、どのような補償内容が必要かは人によって異なります。
では、ご自身とペットに合ったペット保険を選ぶには、どんなことに注目してペット保険を選択する必要があるのでしょうか。
ここでは、ペット保険を選ぶ際の比較ポイントをお伝えします。
ペット保険の加入条件を確認しよう!
ペット保険には加入条件が設定されています。
具体的には、年齢と健康状態による制限です。
<年齢条件の例:新規加入時>
・生後120日以上からしか加入できない
・生後2か月から11歳11ヶ月までしか加入できない
・8歳以上は加入できない
・8歳以上からしか加入できない
<年齢制限の例:加入後>
・13歳になったら継続して入れない
・若い頃から継続していれば終身継続可能
<健康状態による制限の例>
・加入はできるが、先天性疾患や保険加入前にかかった病気については補償の対象外とする
・健康なペットしか加入できない
など保険会社やプランによって加入条件は様々です。
ペット保険に加入しているのに、必要な時に補償の対象外で保険が使えない、歳を重ねてから病気になることが多くなる可能性があるのにシニアの年齢になったら継続できなかった、などということが無い様に、ペット保険加入時には加入条件をまず確認しましょう。
自分のペットに合った保険を選ぶポイントは?
ペットの平均寿命は、犬が14歳以上、猫は15歳以上です。
この様にペットが長生きするのは非常に喜ばしいことですが、残念ながら寿命が延びるに従って病気になる可能性も増えていきます。
また、獣医学の進歩によりペットに対して今まで以上に高度な医療が提供できるようになり、それに伴い治療費も高額になる可能性があります。
個人的な話ですが、わたしの愛犬も若い頃は何の問題もなく元気いっぱいだったにも関わらず、14歳を過ぎたあたりから毎年命に関わるような重い病気にかかるようになりました。特に皮膚の腫瘍ができた際には、病理組織検査を行い、手術や抗がん剤治療を経験しました。
この様なライフステージの変化に伴って、ペット保険の補償内容を考える必要があります。
例を挙げると、子犬や子猫の時期に最も多いのは嘔吐や下痢などの消化器疾患ですが、この時期に必要なのは通院治療をしっかり補償してくれるプラン、そしてシニア期の腫瘍になりやすい年齢のペットであれば通院・手術両方を補償してくれるプランが必要です。
また、犬種や猫種によってかかりやすい病気があります。
スコティッシュフォールドは関節炎になりやすい、キャバリアは心臓が悪くなりやすい、など犬種・猫種特有の病気について知り、将来に何らかの症状が表れる時に備えてプランを検討するのもペット保険を選ぶ際のおすすめの選び方です。
例えば、上記の二つの例では長期に渡って内服薬の投薬が必要になる可能性があり、骨折や肺水腫など緊急を要する場面も考えられます。
そのような場合には、終身継続することが可能で、通院以外にも手術や入院した際の補償も充実しているプランが必要です。
現在の状況だけでなく、将来のことも考えてペット保険を選びましょう。
免責金額の設定の有無を確認しよう!
詳しくは後述しますが、免責金額が設定されている場合、免責金額以下の治療費はペット保険会社の補償の対象外になります。
一般的には、免責金額の設定により月々の保険料が安くなるケースが多いので、どちらがご自身とペットに合っているかを検討して選ぶことをお勧めします。
保険料の違い
保険会社に加入者が支払う保険料は、月々500円前後から10000円前後のプランまで非常に幅があります。
一般的には補償内容が充実していればいるほど保険料は高くなるので、月々の保険料とのバランスや、必要な補償内容を比較検討して加入プランを選びましょう。
また、保険会社やプランで違いはありますが、加入してから終身までずっと同じ金額の保険料ではありません。
保険料の設定のパターンは、
・年齢の上昇と共に保険料も毎年上がる
・各年齢の区分ごとの保険料の設定がある
・ある程度の年齢になると保険料が一定になり変わらない
・保険の利用状況によって保険料の見直しがある
などです。
若いうちは安い保険料でも、更新の度に保険料が上がるプランもあるので、保険の見直しの際の保険料の金額についても確認しておくと安心です。
保険金の請求方法を確認しよう!
保険金の請求方法は、保険会社によって異なります。
例を挙げると、
・動物病院で保険証を見せればその場で保険金を差し引いて窓口で清算できる
・動物病院では一旦全額自己負担で支払い、後から診療明細書や領収証をペット保険会社に提出後、保険金が振り込まれる
・動物病院に治療内容や日時など必要事項を書いてもらい、診療明細書と併せて書類を提出する
・アプリやLINEなどでオンライン請求ができる
などです。
「保険金の請求手続きが煩雑で面倒なので、保険に加入しているのに保険金を請求しないで放置しています」というお話を飼い主様から伺ったことがあります。
この様に、「ペット保険に加入したのに保険金の請求手続きが大変で使いづらい」という問題を防ぐためには、保険金の請求方法はどのような手続きが必要なのかを事前に確認する必要があります。
ペット保険に加入する際にはいくつかの注意点があります。
保険金の請求手続きをしたらペット保険の補償の対象外だった、ということのないように事前に確認しましょう。
事前の健康状態の告知が必要
ペット保険は、一般的には先天性疾患や保険加入前に発症した病気については補償の対象外となります。
そのため、加入の際には健康状態についての告知が必要です。
最近では、先天性の可能性がある膝蓋骨脱臼に対しても手術の補償をする保険会社が増えてきました。
ペット保険に加入する前に、ご自身のペットの既往症を理解すると共に、どの様病気に対して補償が可能なのかを確認しましょう。
補償限度額・限度回数(日数)がある
ペット保険の補償は、無制限ではありません。
加入プランによって異なりますが、限度額や限度回数又は日数の制限が設けられています。
具体的には、
・通院や入院、手術など区分ごとに一回の上限額が設定されている
・一年間の保険期間の支払限度額の範囲内であれば、一回あたりの補償額や回数には制限がない
などです。
わたしの勤務先でも、継続して通院治療が必要なペットの飼い主様は、限度日数を見ながら治療費があまりかからない際には保険を使用しないで自費にする、というように調整されている飼い主様が多くいらっしゃいます。
免責金額を確認する
ペット保険にも「免責金額」が設定されているプランがあります。
免責金額とは、保険会社ではなく保険の契約者が負担する金額のことです。
治療費の負担を軽くするためのペット保険なのに・・・、と思われるかもしれませんが、免責金額を設定することで少額の保険請求を減らし、その分月々の保険料を安くできるというメリットがあります。
しかし、免責金額が設定されていると、その金額以上の治療費にならないと保険請求しても治療費の負担が軽くならない、思ったよりも補償額が少ない、というデメリットがあります。
免責金額の設定の仕方は保険会社によって異なります。
以下は、免責金額7000円の設定のプランで、補償割合が50%の場合の具体的な例です。
例)動物病院での治療費が6600円の場合
7000円まで自己負担なのでペット保険は使えない
例)動物病院での治療費が10000円の場合
<パターン①>
10000円から免責金額7000円を引き、残り3000円のうち50%の1500円を保険会社が補償する
<パターン②>
免責金額以上の治療費のため、免責金額は差し引かず、治療費10000円の50%の5000円を保険会社が補償する
補償金額だけを考えると、「せっかくペット保険に加入しているのに」と思われるかもしれませんが、その分月々の保険料が抑えられるというメリットとのバランスを考えて検討する必要があります。
保険の加入後に免責金額の設定があることに初めて気づいた、ということのないようにしっかり確認してから契約しましょう。
保険の補償の対象外になる場合がある
ペット保険は、動物病院で支払うすべての治療費や診療費に対して補償するのではなく、補償の対象外になる場合があります。
補償の対象外になるのは以下の場合です。
・狂犬病の予防接種や混合ワクチン接種、フィラリアの予防薬、ノミ・マダニ予防薬など予防に関わること
・サプリメント
・トリミング、爪切りなど
(皮膚病のための薬浴やシャンプーの処方の場合は補償対象になる場合もある)
・不妊去勢手術
・保険加入前にかかっている病気や先天性疾患(例外あり)
この記事の監修者
現在複数の動物病院で臨床獣医師として勤務しながら専門知識や経験を活かして各種メディアや個人サイトでライターとして情報を発信している。
▼ドリトルけいのいぬねこ健康相談室
https://www.dolittlekei.com/
ライフワークは「ペットと飼い主様がより元気で幸せに過ごすお手伝いをする」こと。